盟友RICARDO VILLALOBOSと共にテクノ・シーンの最前線で常にクラウドの期待を超えるパフォーマンスを披露し、幾多の伝説を築いてきた男・LUCIANO。彼のレーベル"CADENZA"からリリースされる作品群はLOCO DICEやRARESH、RADIO SLAVEといった世界中のトップDJによって例外なくスピンされ、今日もどこかのフロアを熱狂の渦に巻き込んでいる。本作「TRIBUTE TO THE SUN」は、スタジオ・アルバムとして04年に"PEACE FROG"からリリースされた「BLIND BEHAVIOUR」に続くセカンド・アルバムとなる(それ以前にライブ盤として「LIVE@WEETAMIX」をリリースしている)。ここ数年のアーティストとしての成長を遺憾なく発揮し、多彩なアプローチで創り上げられた桃源郷のような音世界は、まるで白昼夢のよう。KEREN ANNの楽曲「Liberty」をサンプリングした極上のオーガニック・ミニマルM-2「Celestial」、ハングドラムという不思議な音色の新楽器とパーカッションをフィーチャーして幻想的な音響を構築したM-5「Hang For Bruno」、アルバム収録曲中最もテッキーでダークなハマリ系トラックM-10「Metodisma」などこの作品の許容範囲の広さ/引き出しの多さには大いに驚かされる。DISC 2には、ブエノスアイレス~サンパウロ~サンチアゴへと3週間に渡り敢行された南アメリカ大陸ツアーの様子を収めたDVDをパッケージ。
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タワーレコード
今夏は〈BIG BEACH FESTIVAL〉〈サマソニ〉と日本の巨大フェスに連続参戦したルチアーノ。しかも新作とは……働きすぎじゃねえの?という軽口を塞ぐほど、これが素晴らしい出来だ。“Los Ninos De Fuera”など、いわゆるヴィラロボス〜ルチアーノ系無国籍トライバルの大曲もスゴいし、“Conspirer”など音色の妙と構成で聴かせるディープ・ミニマル路線もスゴい。いきなり登場した2009年クリック最高傑作最有力候補だっ!
bounce (C)石田靖博
タワーレコード(vol.315(2009年10月25日発行号)掲載)