カリフォルニア出身のサイケデリック・シューゲイズ・デュオ、ガールズのデビュー・アルバム。ブライアン・ウィルソンによるクラシカルなカリフォルニア・ポップにローファイなフレイバーをかぶせた彼らのサウンドは、地元サンフランシスコの生活を完璧に描ききったサウンドトラックのような作品。サーフ・ポップ、サイケデリア、ハードコア、シューゲイザーなど、様々な要素を聴き取ることができる。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
カルト教団のヒッピーの子として生まれ、屈折した生活を送った少年時代。自殺・売春・逃亡・・・過酷な生い立ちを経て生まれた、あまりにも純粋で無垢なサウンド!今、米英で話題沸騰中のカリフォルニアの2人組、GIRLS。米マタドール・レーベルが20周年目に送り出す2009年最大の新人登場!ヴェルヴェッツがニューヨークの街と共に音を鳴らし、スミスの曲がマンチェスターから生まれてきたように、サンフランシスコの生活を完璧に描き上げた傑作デビューアルバム『アルバム』は、ブライアン・ウィルソンが作り上げたカリフォルニア・ポップのテンプレートにローファイ色を被せ、50年代のサーフ・ポップ、60年代のサイケデリア、80年代のハードコア、そして昨今のシューゲイザー等様々な要素を取り入れ、壊れた機材でベッドルームでレコーディングされた、まさにDIYの『ペット・サウンズ』。
タワーレコード
年間ベスト1〜2を争うだろう傑作の登場です。作ったのはガールズと名乗る、乙女心を持った男子2人組(notゲイ)。特にクリストファー(ヴォーカル)の生い立ちが強烈で、リヴァー・フェニックスも在籍したヒッピー系カルト教団で生まれ、伝道活動の一環として16歳の時に売春を強要されて逃亡したなんて過去も! そんなこんなで、自由を求めてLAへ移り住んだ彼の描く曲には、日常の美しい瞬間が散りばめられているのです。陽気なカリフォルニアのムードをそのまま映し出した初期ビーチ・ボーイズ風のナンバーやメロウでドリーミーなフォーク・ソングなど、とにかく粒揃い! 特にお気に入りはピュアな気持ちが伝わる“Hellhole Ratface”で、リフレインが感動もの。ロマンティックな男って最高に魅力的よね!!
bounce (C)小泉いな子
タワーレコード(vol.315(2009年10月25日発行号)掲載)