HIPHOPシーンを中心に多方面プロデューサーが名を挙げる男、トラックメイカーとしてAKAI Professional主催、「Goldfinger‘s kitchen 2009」優勝、さらにmyspace.jpの「ANARCHY Remix Contest」最優秀作受賞。ラッパーとしてのUMBでの実績や、数々の実力派ラッパーへのトラック提供もひと際目立っている。見た目だけでは計れないセンスの持ち主PUNPEE(パンピー) 。PUNPEEの実の弟でアルバム『My Space』をきっかけに圧倒的なスキルをシーンに提示した、まだほんの20%程度の実力しか見せていないS.L.A.C.K.(スラック)はZEEBRAも名を挙げるほどの男。そして最も謎多きMC・GAPPER(ガッパー)。彼が口を開くたび発される言葉は常に難解。しかしあのラップスキル…彼の存在がバレるのも時間の問題だろう…。それがPSG!
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タワーレコード
〈ULTIMATE MC BATTLE〉などへの出場や、NORIKIYOからSCARS、KOCHITOLA HAGURETIC EMCEE'Sに至るトラック提供で名を馳せるPUNPEEと、一足先にソロ・デビューを果たしてシーンの話題をさらった実弟のS.L.A.C.K.、そして彼らとはかつてもグループを組んでいたラッパー=GAPPERの3人から成るPSG。その初のアルバムはポスト・ハスラー・ムーヴメントの最右翼たる、2009年の日本語ラップ注目の一枚だ。サンプリングを基調として端々にコミカルなセンスを忍ばせ、気安いフロウでトラックを彩る兄弟に、噛み応えのある日々をかっちりとラップで描写していくGAPPER――リアルと妄想を携え、フレッシュな音で突き進む彼らの清々しさは、近年の日本語ラップに類を見ないものだろう。
bounce (C)一ノ木裕之
タワーレコード(vol.315(2009年10月25日発行号)掲載)
都会的なスタイリッシュさとマニアックさが共存した、2000年代のジャパニーズ・ヒップホップシーンを照らす金字塔的名盤!