ポリスの中心メンバーでもあるスティング自身が、大好きだと語っている季節"冬"に捧げた、魅惑的な楽曲ばかりを収録した、幻想的、かつ内省的なソロ・アルバム。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
ドイツ・グラモフォンからの2作目となる今回のアルバムは、スティング自身が大好きな季節と語る"冬"に捧げた、魅惑的な輝かしい歌ばかりが収録された、幻想的で崇高で内省的なアルバム。イギリスの伝統音楽をベースに、唱歌、賛美歌、子守歌などをユニークなゲスト・ミュージシャンをバックに迎えて、感動的な解釈で聴かせる。収録曲には「ザ・スノー・イット・メルツ・ザ・スーネスト」(伝統的なニューキャッスルのバラード)、「ガブリエルズ・メッセージ」(14世紀の賛美歌)、「子守歌」(20世紀前半のイギリスの音楽家ピーター・ウォーロックの子守歌)や、「ナウ・ウィンター・カムズ・スローリー」(17世紀後半のイギリスを代表する音楽家ヘンリー・パーセルの作品)などに加えて、スティングが1996年に発表したソロ・アルバム『マーキュリー・フォーリング』に収録されていた「ハウンズ・オブ・ウィンター」と、さらに新曲「ララバイ・フォー・アン・アンクシャス・チャイルド」という彼のオリジナル曲も2曲収録される。また、それ以外にもシューベルトによる冬をテーマにした、クラシックの歌曲集『Winterreise(冬の旅)』の「Der Leiermann(辻音楽師)」に、スティングが英訳詞をつけ、音楽的にも再構築した「ハーディ・ガーティ・マン」も収録される。
タワーレコード
ポリス再結成の大仕事を経て、自己の音楽探求に戻ったスティング。そして届いたこの新作だが、英国の唱歌や賛美歌、子守唄などを採り上げた幻想的な〈ウィンター・アルバム〉であった。かつて『A Very Special Christmas』でも披露された《Gabriel’s Massage》をはじめとし、ひたすらに荘厳なムードを追求したサウンド作りを展開しており、目の前は一面真っ白な世界が広がる。クリス・ボッティらのプレイもひんやりした空気を放ち、鼻の奥に柔らかく刺さる。クリスマスが近づいたらこれを持って暖炉付きの丸太小屋にこもりたい。
intoxicate (C)桑原シロー
タワーレコード(vol.82(2009年10月10日発行号)掲載)