レディオヘッド、DJ シャドウとのツアーを最後に、突如解散を発表。ヒップホップ・シーンのみならず、様々な音楽シーンに衝撃を与えた伝説の先鋭ヒップホップ・ユニット、アンチポップ・コンソーティアムがなんと7年振りに完全復活!
ヒップホップとエレクトロニカの融合をいち早くおこなっていた彼らは2002 年に<WARP>から代表作となる『Arrhythmia』をリリース、そのパワーが本物であることを証明してみせた。その後突如解散を宣言、充電期間とソロ活動の経験を経て、メンバーは更に深みを増して再び結集したのである。「よりパワフルになって、過去最高の状態で復活できる準備が整ったんだ。それぞれの違いを受け入れられるようになったからこそ、俺たちは今まで以上のマジックを生み出すことができるようになった。」とメンバーであるビーンズが語るように今作は、アンチポップがこれまでにリリースしてきた作品の中でも間違いなく最高峰と言えるアルバムに仕上がっている。
タワーレコード
ニューウェイヴ、テクノから現代音楽の影響もあらわなトラックに、3MCによるシャープでシュールなライムの畳みこみ。90年代後半にNYから現れ、攻撃の余波をあちこちまき散らし、ぷつんと消滅した開拓ヒップホップ・クルーが7年ぶりの復活です! 音響とか実験とかアングラとかの常套句にも軽々と応え(はるか後方に置き去り?)、のっけからのメタル・ギターやファットなフューチャー・ファンクなど、音の逸脱感とライムの瞬発力がますます増殖。まるでパンクなこの熱、改めて否ポップ=超ポップであることを実感。
intoxicate (C)久保正樹
タワーレコード(vol.82(2009年10月10日発行号)掲載)
解散から7年、先鋭的なビートでシーンを席巻したアンチポップ・コンソーティアムが衝撃の復活。かくも長い沈黙の間にこのグループを超える尖った奴らはいなかったと再認識させ、次の扉を開かんとする音の強度は唯一無二! レイジ?と錯覚させるようなオープニングからグッと引き込み、数々の実験的なトラックを巧みに乗りこなす地に足の着いたライミングも凄い。昨日の続きで今日を生きていない奴らの音がここにある!
bounce (C)金雄大
タワーレコード(vol.314(2009年09月25日発行号)掲載)