| フォーマット | CDアルバム |
| 発売日 | 2009年11月11日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| レーベル | DG Deutsche Grammophon |
| 構成数 | 2 |
| パッケージ仕様 | - |
| 規格品番 | UCCG-4643 |
| SKU | 4988005577412 |
構成数 : 2枚
合計収録時間 : 02:09:10
【曲目】
チャイコフスキー
1. 交響曲 第4番 ヘ短調 作品36
2. 交響曲 第5番 ホ短調 作品64
3. 交響曲 第6番 ロ短調 作品74《悲愴》
【演奏】
レニングラード管弦楽団
エフゲニ・ムラヴィンスキー(指揮)
【録音】
1960年9月 ロンドン
1960年11月 ウィーン
[OIBP]
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何十年も聴き続けて、私の思いも変わってきた。
出来の順で言えば、5番→4番→6番の順でよい。
今聴くとオケは随分雑な印象で決して合奏能力の高い団体には聴こえなくなった。
実演では5番を演奏した記録が一番多く、6番がたまに、4番はライヴ録音は恐らく残っていない。ソ連時代のメロディアのチャイコフスキー録音集のボックスセットにも4番は入っていない。
最初にグラモフォンに入れたモノラルの4-6番も4番はクルト・ザンデルリンクの演奏である。ザンデルリンクは前半生はユダヤ系であったため亡命しレニングラード・フィルをムラヴィンスキーと振っていて後に4番は得意曲になった。
ムラヴィンスキーは5番に特別な愛着があったのであろう。5番だけはこの演奏に匹敵するものすらいまだにないと思うくらいの名演奏である。
出だしから始まって、2楽章のロシアの大地を思わせる重苦しいやるせなさをこれほど見事に感じさせてくれる演奏は他に決してない。そして、3楽章を優雅に演奏して4楽章の大団円に至るまで息もつかせず一気に聴かせる。まるでこころとからだの全部が音楽になって出て来るような稀有な演奏である。
これに比べると人気曲の6番は乱暴さばかりが目立つ雑な演奏に聴こえる。哀愁に浸っている暇はないような酷薄な曲に聴こえる。
4番は好きな・よい演奏だ。でもこの演奏に対抗できる演奏はは他にもあるだろう。5番のようにこれが絶対というわけではない。私はそう思う。ザンデルリンクが戦後東ドイツに戻ってレニングラードフィルにはもうザンデルリンクがいなかったから2度目のステレオ録音はムラヴィンスキー御大が録音したというのは邪推のしすぎだろうか。
とにかくムラヴィンスキーにとって4番は5番のようには身近な曲ではなかったような気がする。
それでも6番の乗り気のない演奏よりは4番の方が普遍性を獲得している分だけ名演になっているような気がする。
昔はこれらの演奏をよく聴いたが今は5番以外は、4番は時々聴くが6番は全く聴かなくなった。
そろそろこれらの演奏も引退の時期が来ているのかもしれない。
新しい名演がどんどん出てきて当たり前の時期になってきたように思う。