"インテレクチュアル・スラッシュ"と称する独自のサウンド・スタイルをもつギタリスト=デイヴ・ムステイン率いる重鎮バンドの約2年ぶりとなる第12弾アルバム。2008年にギタリストのグレン・ドローヴァーが脱退し、元ネヴァーモアのクリス・ブロデリックが加入して制作された作品。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
スラッシュ・メタル四天王の一角にして、攻撃的で複雑な曲展開から「インテレクチュアル・スラッシュ」とも呼ばれる独自のサウンド・スタイルを持つ、唯一無二のギタリスト「デイヴ・ムステイン」率いるメガデス。80年代から現代にかけて、彼らの出現以降数多くのバンドに多大な影響を与え続ける彼らが、前作『ユナイテッド・アボミネイションズ』より約2年振りとなるアルバムをリリース!2008年1月にはギタリストのグレン・ドローヴァーが脱退するも、元ネヴァーモアのクリス・ブロデリックが加入。2009年に入り、JUDAS PRIESTとのツアーを行いながら楽曲を書き上げていき、前作同様アンディ・スニープと共同制作という形で4月から自ら所有するレコーディング・スタジオ、VIC'S GARAGE STUDIOにてレコーディング。メガデスの楽曲の持つあの衝動性と知的なギターリフ、そして複雑ながら超ド級のヘヴィネスで突き進んでいく楽曲、そしてなんといってもあの聴くものの心を捉えて離さないデイヴ・ムステインの声…、全てが研ぎ澄まされたこの作品、新たなるメタル名盤の誕生と言えるだろう。
タワーレコード
かつて〈スラッシュ四天王〉と呼ばれたバンドのなかで、ぶっちゃけ一時は頭ひとつ遅れを取っていた感のあるメガデスだが、ここ数作における充実ぶりはどうだろう。通算12枚目となる本作では、十八番のインテレクチュアル・スラッシュ・メタルにモダンな攻撃性を加え、名作『Rust In Peace』(90年)をも凌駕する凶暴なサウンドを鳴らしている。あえて断言してしまおう、これは2000年代最後のスラッシュ名盤だ!
bounce (C)粟野竜二
タワーレコード(vol.313(2009年08月25日発行号)掲載)