80年代を代表するディーヴァ中のディーヴァ=ホイットニー・ヒューストンが、遂に大復活!クライヴ・デイヴィスをエグゼクティヴ・プロデューサーに、スウィズ・ビーツ×アリシア・キーズ×R.ケリーらをソング・ライターに迎えた、強力第6弾アルバム。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
ギネスブック認定"最もアワード受賞回数の多い女性アーティスト"、アルバム・シングル・ビデオ総売上枚数は1億7000万枚を突破、「オールウェイズ・ラヴ・ユー」は米音楽史におけるシングル最高売上枚数を記録。スーパースター、ホイットニーの約7年振り、キャリア7作目となるオリジナル・アルバム。85年の歴史的デビューから25年、いまだ彼女が成し遂げた輝かしい記録が破られることはなく、またホイットニーの記憶を完全に打ち消すような存在感のシンガー、"ネクスト・ホイットニー"が現われていないのも確か。ボビー・ブラウンとの離婚を決意した彼女がまず一番最初に会いにいったという、生みの親にして最強の音楽プロデューサー=クライヴ・デイヴィスと再びタッグを組み、様々な困難を乗り越えたホイットニーがもう一度、ステージへ帰還。アルバムにはダイアン・ウォーレンからスターゲイト、ウィル・アイ・アムまで世代を超えた一流プロデューサー陣が集結。
タワーレコード
実に7年ぶりの復帰。だが、たとえゴシップにまみれても、本物の歌唱力の象徴である彼女のステイタスはいまも変わらない。多少の変質はあるにせよ、バラードでは歌のパワーで魅し、今様R&Bも上手さで乗りこなせるのはあきらかで、成否はむしろ楽曲自体の出来によるものとなろう。その点、スウィズ・ビーツとアリシア・キーズの共作による傑作アップ“Million Dollar Bill”を筆頭にデンジャ、スターゲイト、エイコン、エリック・ハドソンらによる一級品のR&Bが並び、R・ケリーやデヴィッド・フォスターの美しいスロウを挿み、ハウス仕立ての“A Song For You”カヴァーでディーヴァぶりを発揮する……と全方位に隙のない内容そのものは傑作たりうる。あとはマライアのような完全復活の〈空気〉を待つのみか。
bounce (C)池谷昌之
タワーレコード(vol.314(2009年09月25日発行号)掲載)