DJ BAKUが全国から激選した12人のMC達と繰り広げる、DJ BAKU初のfeat.アルバム!ILL-BOSSTINO、Shing02、漢、般若、NIPPS、NORIKIYO、BRON-K、FREEZ、K-BOMB、B.I.G JOE、INI、HIDADDYが参加!
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タワーレコード
MSC勢や奥方のRUMIらを絡めて制作された“VANDALISM”や“KANNIBALISM”“畜殺”といったナンバーで、以前よりラップ曲への意欲を見せていたDJ BAKU。その彼がかねてから制作を念願していたラップ・アルバムが『THE 12JAPS』として完成を見た。本作にはライヴの現場などを通じて交流してきた12人のラッパーを迎えている。日本各地にエールを送りつつ不死鳥たる思いをたぎらせるMIC JACK PRODUCTIONのB.I.G. JOE、みずからの道を鉄の意志で歩むキャリアを歌ったShing02をアルバムの幕開けに、ソロでヴァースを聴かせるのはSD JUNKSTAのBRON-KとNORIKIYO。歌うフロウで全編穏やかに言葉を連ねていく前者に対して、NORIKIYOが“眠る街”で歌う、明けない夜に明日を思う真摯なリリックのタイトさは作中で随一だ。RAMB CAMPのFREEZが追い立てられるような日々を曲にする“MY ROOTS”もそれに連なる内容だろう。またここではラッパー勢が共演した楽曲の組み合わせもそれぞれにトピック。勢いに満ちたK-BOMBとTETRAD THE GANG OF FOURでのリリースを経てふたたび饒舌にラップするNIPPSの共演あり、韻踏合組合のHIDADDYとMIC JACK PRODUCTIONのINIという異色のマッチメイクあり、般若とMSCの漢という豪華な共演あり……と、BAKUの独特な立ち位置はここにも表れている。なかでも、HIDADDYとINIの硬軟入り乱れたラップが映える“ASIAN SEED Ver.2”はアッパーな展開のトラックがフロアを揺らす一曲だ。そしてアルバムの最後を飾るのは、ILL-BOSSTINOとの“JAPANESE HIPHOP AND ME”。タイトルに見られるトピックもオーソドックスなトラックとの取り合わせも、ILL-BO-SSTINO関連曲として過去にないものだろう。
bounce (C)一ノ木裕之
タワーレコード(vol.312(2009年07月25日発行号)掲載)