前作『音の瞬間(Un momento en el sonido)』以来、約4年振り通算6枚目となる2009年オリジナル・アルバム。前作同様、フラメンコのリズムが溢れ、洗練された美しいメロディーが詰まった仕上がり。アントニオ・ラモス(b)、ティノ・ディ・ジェラルド(dr, perc)、パキート(perc)、アレクシス・レフェブレ(vln)など豪華ミュージシャンと繰り広げられるビセンテの卓越したプレイが光る。カンタオール(フラメント歌手)の大御所、エンリケ・モレンテを父に持つスペインを代表する女性シンガーのエストラージャ・モレイラ、1990年代から活躍を続ける女性シンガー、ニーニャ・パストーリ、さらに国民的人気を誇るシンガー・ソングライターのアレハンドロ・サンツ等、豪華アーティストがカンテ(歌)で参加。こちらは香港盤になります。
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タワーレコード
これまでに数々の権威ある賞を受賞、ミルトン・ナシメント、スタンリー・ジョーダンなど幅広い分野のミュージシャンとも共演してきた現代フラメンコを代表するギタリスト、ビセンテ・アミーゴの待望の新作。前作はフラメンコの原点に戻ったような内容だったが、今回はそれを活かしながらよりポピュラー音楽ファンにもアピールできそうな印象で、ヴァイオリンやエレキ・ギターを導入した曲もある。エストレージャ・モレンテ、アレハンドロ・サンス、ニーニャ・パストーリなど、参加した歌手の面々も豪華。
intoxicate (C)篠原裕治
タワーレコード(vol.81(2009年08月20日発行号)掲載)