80年代ソウル/ファンクの兄弟アイドル・グループ=デバージの弟、チコが全編プロデュースを手掛け、甘く深みのあるヴォーカルと洗練されたプロダクション&ソング・ライティングの妙を聴かせるソロ・キャリア第6弾のR&Bアルバム。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
80年代に兄弟モータウン・グループ、デバージの末っ子メンバーとして活躍したことでも知られる、チコ・デバージのソロ・キャリア6作目。ファルセットを駆使した都会派メロウR&Bの先駆者的存在で、甘い歌声とはギャップのある私生活でのやんちゃぶりもあってR&B界では“悪い男だけどセクシー”の代名詞的存在。約6年振りとなる今作はチコが全編プロデュースを手がけ、甘く深みのあるヴォーカルと洗練されたプロダクション、ソングライティングで大人を唸らせるR&Bアルバムに仕上がっている。ネオ・ソウル好きのツボにも間違いなく刺さる1枚。
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タワーレコード
デバージ家でいちばん酸いも甘いも噛み分けた男=チコが、キダー・マッセンバーグの下に戻って6年ぶりの新作を完成させた。盟友ジョーのバックアップを受けつつも基本はほぼ自作で固め、アル・グリーンを下敷きにした“Oh No!”やマーヴィン・ゲイのリメイク風に仕上げた“I Want You”など、ネオ・クラシカルな曲調が中心。それらの繊細な楽曲をファルセットでなぞる様には、ニュー・ソウル的な内省ムードさえ漂う。
bounce (C)池谷昌之
タワーレコード(vol.313(2009年08月25日発行号)掲載)