結成21年目(2009年時)となるeastern youthのアルバム。新たな大きな一歩とその先にある新たなステージを感じさせる、説得力と暖かさに満ちた作品。ユーモアあふれるタイトルと、ストーリー性のある作品のラインナップで、映画を一本観終えたような充実感があります。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
いつも通り芯の通ったeastern youth節に、今作では一陣のやさしい風が吹き抜けている。「クソ喰らえだ!」(まともな世界)と叫ぶと同時に、「忘れたっていいんだぜ 捨てたっていいんだぜ、壊れたっていいんだぜ 消えたっていいんだぜ」(歩く速度の風景)と、自分自身だけでなく聴く側に語りかけている。無責任な応援などしない男たちが、ある確信を持って"希望"を語りかけ、これまでよりも真っ直ぐで、朗らかに歌い上げた時、言い表しがたい説得力と暖かみが滲み出た結成21年目の傑作。
タワーレコード
結成21年目に突入した彼らの新作は、聴き手を奮い立たせる彼ららしい言葉や轟音が随所で聴き取れる。だが一方で、彼らを語る際の常套句であった激情や絶叫、憤りなどといった言葉は、本作にはそぐわない。テンポは抑えめで、音数も随分と削ぎ落とされている。でもそれは単に枯れた、丸くなったというのではなく、音の隙間を活かすことで情緒的な味わい深いサウンドに仕立てているのだ。また何より歌詞の変化も象徴的で、“一切合切太陽みたいに輝く”では世間に見捨てられて日陰に追いやられた、でも確かにそこにあるもの(流行らないメシ屋とか)を列挙しながらそのすべてを肯定していく。それは優しさというか、包容力というもっと大きなものの表れと受け取れる。いまの彼らの到達点にして、素晴らしい一枚!
bounce (C)鬼頭隆生
タワーレコード(vol.313(2009年08月25日発行号)掲載)