"Perfume"の3rdアルバム。「love the world」「Dream Fighter」「ワンルーム・ディスコ」と繰り返し聴きたいヒット・シングルに加え、森永乳業『エスキモーpino』のCM曲「NIGHT FLIGHT」などを収録。プロデュースはもちろん中田ヤスタカ(capsule)です! (C)RS
JMD(2010/06/14)
『GAME』から約1年3ヶ月振りのアルバム。音楽プロデューサーに中田ヤスタカ(capsule)を迎えた3rdアルバム。
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タワーレコード
着実なステップアップと諸々のセットアップ(とは?)を経て登場する3枚目のアルバム。何か意味ありげな記号の『⊿』というタイトルは〈トライアングル〉と読むのだそうで、3人の3作目という意味合いを直球で打ち出した印象でしょうか。全曲が中田ヤスタカのプロデュース、3枚のシングルで既出の5曲を軸にした内容は前作『GAME』と同じ。シングルのカップリング曲がひとつ未収録(今回は“23:30”)なのも、異様に格好良いpinoのTVCMソングがキックオフ的に公開される流れも同じですね。それゆえか全体の印象も『GAME』から大きく変わるものではなく、またしても水準の高い曲だけが並ぶという贅沢な作りはそのままです。ちょっとYMOを思わせる遊びも挿入された件のCM曲“NIGHT FLIGHT”をはじめ、ハウシーな快感に溢れた“Zero Gravity”、鈴木亜美“flower”あたりから揺り戻してきた中田のジブリ感覚(?)が溶け込む80年代歌謡テイストの“I still love U”など、文句ナシの佳曲だらけ。ただ、収まりの良さというか、既出曲の座りの良さは前作以上で、最初にこういうアルバムを完成させてそこから順次シングル・カットしていたようにすら思えます。序曲からそのまま“love the world”に入るくだりや、サイボーグ的な“Speed of Sound”の後に人肌系の“ワンルーム・ディスコ”が上手く滑り込み、“願い”でしっくりシメる流れは素直にいいね〜と思ってしまいました。そういう意味でアルバムとしての完成度は前作以上だと言えるし、タイトルがバランスを重視した正三角形じゃなくて『⊿』なのも、まだ鋭角的な存在であろうとする意志(誰の?)の表れだったらいいのにな〜と思う次第であります。
bounce (C)出嶌孝次
タワーレコード(vol.311(2009年06月25日発行号)掲載)
「I still love U」の歌詞とかすごい切なくてキュンキュンするんですけど、中田ヤスタカがテレビかインタビューかで「歌詞は曲を聴いてもらうための道具」「意味はない」的なことを言っていて驚いた記憶があります。
あと最近気付いたんですけど「NIGHT FLIGHT」はクラフトワークの「The Model」のオマージュですよね、(もしかしたら有名な話なんですかね)そういうの含めずっと、聴けば聞くほど発見がある作品です。