驚くほど美しいサウンドで話題を呼んだ傑作「Yellow House」から3年。ブルックリン出身のバンドGRIZZLY BEARが、最新作「Veckatimest」を携え更なる成長と共に帰ってきた。前作から3年の期間は長く感じられるが、今作『Veckatimest』では、更なる成長を遂げたバンドによる明確なサウンドとヴィジョンを備えた。ヴォーカルはより鋭く複雑に、アレンジはよりタイトに、プロダクションはより冒険的で、リリックはより深みが増している。期待を越えるほど良質で自信に満ちた作品であり、より大人っぽく、しっかりとした完成されたダイナミックなミックス。素晴らしくサイケデリックな「Dory」、若き作曲家ニコ・マーリーによる見事なストリングスのアレンジが見られる「Ready Able」、 コーラスのアレンジが素晴らしい「Foreground」からBEACH HOUSEのヴィクトリア・ルグランをバック・ヴォーカルにフィーチャーしたポップ・ソングの傑作「Two Weeks」(1stシングル)と「While You Wait For the Others」に至るまで、『Veckatimest』はあらゆる面でパーフェクト。そして、驚くほど多様な曲のコレクションと完成度を兼ね備えたバンド全員の自信作なのである。国内盤ボーナス・トラック収録。
タワーレコード
最初はエド・ドロストのソロ・ユニットとしてスタートしたが、前作からバンド編成になったグリズリー・ベア。その影響もあってか、サウンドは一段とダイナミックになっている。エドのクラシック好きを反映して、曲によってオーケストラを導入。ビョークやアントニー&ザ・ジョンソンズの作品を手掛けてきたニコ・ミューリーがオーケストラ・アレンジを担当しているのも見逃せない。そのほか女性合唱団をフィーチャーするなど、様々なアイデアを組み立てて創り出した迷宮めいた歌の世界。実験的でありながら、たまらなく官能的だ。
intoxicate (C)村尾泰郎
タワーレコード(vol.80(2009年06月20日発行号)掲載)
レディオヘッドも絶賛するグリズリー・ベアの3作目は、催眠的なクリーン・ヴォイスとこの世のものとは思えないほど美しい残響を際立たせたサイケデリックな一枚に。アルバム・タイトルはバンドがインスパイアされたケープコッドにある無人島の名称(インディアンの名前を由来としているそう)で、音の雰囲気ともピッタリ。得意の儚げなコーラスとダイナミックなシンフォニーも冴え渡っている。
bounce (C)小泉いな子
タワーレコード(vol.310(2009年05月25日発行号)掲載)