ヘヴィロック/ハードコア界隈に巨大なファンベースを持ちながら、インディ/オルタナ界隈やエレクトロニカ、ヒップホップなどありとあらゆるジャンルから「ヘヴィ系ならアイシス」というレベルで認知され、シーンのトップに立つ彼らの5枚目のアルバム。プロデューサーにジョー・バレーシ(トゥール、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ、バッド・レリジョン他)を迎え、2ヶ月強のレコーディング期間を経て完成させている。一聴して驚かされるのが、ダイナミックな展開と細部まで捕らえられた音の密度。寄せては返す大きなうねりをじっくり聴かせるというよりは、リフ/グルーヴ/メロディ/ヴォーカルをシンプルかつ緻密に組み上げて、大きな一撃として打ち出してくる。「洗練とはソフト化ではない」とでもいうような立体的なヘヴィネスは過去最高、ずっしりと体に響く。増え続けるポストロック通過型のヘヴィロック・フォロワーは足許にも近寄れない、決定的な強さを感じさせてくれる。2曲でアダム・ジョーンズ(トゥール)参加。
タワーレコード
ハードコア/ヘヴィー・ロックのフィールドに留まらず、各方面から圧倒的な支持を集めるアイシスが5枚目の新作を完成させた。折り重なる美麗なギター・フレーズが印象的な“Ghost Key”など、よりポスト・ロック化が進行した印象も受けるが、徹底的に磨き抜かれ、鍛え上げられたサウンドの強度は過去最高レヴェルに達している。もはや〈激しい〉とか〈美しい〉とかの話ではない。ただ一言、とにかく凄い。
bounce (C)粟野竜二
タワーレコード(vol.310(2009年05月25日発行号)掲載)