演劇系に興味の深いクリッツァーランドから異色盤。
巨匠たちが、舞台演劇のために書いたスコア。
まずは
『羅生門』(1959)
音楽 ローレンス・ローゼンタール
演出 ピーター・グレンビル
脚色 フェイ&マイケル・カニン
もちろん芥川龍之介の傑作であり、50年に黒澤明が映画化
もした『羅生門』を脚色したブロードウェイ・プレイ。1959年1月
27日初演、6月13日まで演じられた。音楽は、30代の頃の
ローレンス・ローゼンタール。後の大らかな作風とは違う、
スリリングで実験的なサウンド。和風などと簡単な表現では
ない、この後半のノースのセールスマンの死にも通ずる
イマジネーションを刺激する室内楽だ。そして、
『セールスマンの死』(1949)
音楽 アレックス・ノース
演出 エリア・カザン、リー・J・コッブ
1949年2月10日初演、50年11月18日まで演じられた
ビューリッツァ賞受賞のアーサー・ミラー脚本による
ブロードウェイの名舞台。まだ、映画音楽界で活躍する前の
ノースが音楽を担当。思索的な室内楽が刺激する。
疲れたセールスマンの、家族との絶たれた絆と皮肉な展開。
ともに異色音源、問題作。ノースのサウンドは、特に、その後
のサウンドとも通ずるものがあり、ファン必聴です。
(C)馬場敏裕
タワーレコード(2009/03/17)