フランス発!その迫力ある声量と、妖しい魅力に吸い込まれる、“クイーン・オブ・ブルース”ダイナ・ワシントンに捧ぐブルーノートからのデビュー・アルバム。フランスの超実力派シンガー・カミーユのライヴにて、カミーユのバック・ヴォーカルだったチャイナと、そのライヴで数曲を共演したラファエルは出会い、アルバム制作に至る。彼等共通のアイドル、“ダイナ・ワシントン”に捧げるデビュー作。
MTVホスト、シンガー、作家、ソングライター、プロデューサーとして幅広く活躍するチャイナ・モーゼスは、ディー・ディー・ブリッジウォーターを母に持つ才女。その遺伝子を猛烈に受け継いで1996年にシングルデビュー、その後アルバム3枚を発表し、Guru、カミーユ、ミシェル・ンデゲオチェロなど絶大な影響力を誇るアーティスト達とコラボをするなど、その実力には定評あり。今作でブルーノート・レーベルよりメジャー・デビューとなった!
ラファエル・ルモニエは、ニューオリンズ、ニューヨークでピアニストとしての腕を磨き1997年ラファエル・ルモニエ・トリオとしてエロール・ガーナーへのリスペクト作品を初リリース。その後フランスに戻り、数々のジャズ・イベントに出演。テレビ向けの音楽も作曲したりと積極的な活動をしている。
タワーレコード(2009/04/08)
イタリアの文化は我々に密着している。それは食べ物であったり、車であったり、映画であったり、服であったり。みんな居心地がいいから、我々日本の文化と似ているところがあるのかもしれない。でも、こと生き方については相反すると言っていい。人生の楽しみ方を真剣にしかも軽やかにこなすイタリア人は驚きをもって、そして憧れの対象として私には映る。中禅寺湖畔にイタリア大使館別荘という建物がある。夏を楽しむためだけに造られたその別荘は、外壁や内装に杉皮と杉木端を用いる。実用を重んじる日本では創造しえない工法と美しさ、さらにそこから見える景色は感動的だ。澤野2作目、パオロのピアノはソロである。やはりここにもイタリア然とした美と謳歌があった。トリオ作は、情熱を音に変え空高く上昇していったが、今作は質素にそして一瞬だけ煌くように地上に降りる。愛おしいメロディを愛おしく奏で、そしてちょっとだけ哀しい。タイトルは「カテリーナの歌」。愛娘との幸福なひと時を、語りかけるように紡いで行く。今までのシリアスな演奏活動がこういったやさしさを生み出すのだ、と本当に思う。きっと彼は、人生の楽しみ方と喜びを心得ている。ゆっくりと響かせ、小さな空間に忘れられないような時を提供してくれることができるアーティストだから。-石川健二(ライナーノーツより)
タワーレコード(2009/04/08)
フランスのジャズ・ヴォーカルもの? どうせしっとり系でしょ?・・なんてノンノン。ブルー・ノートに移籍したチャイナ・モーゼズが、ラファエル・ルモニエと組んで作り上げたダイナ・ワシントンのトリビュート作品を聴いてみてよ。ハスキーな声で豪快に歌い上げるその様は、まるで紫煙漂う50年代のナイトクラブにタイムスリップしたかのよう。流石はディー・ディー・ブリッジ・ウォーターの娘、タダモノじゃないって!
bounce (C)高木雄一郎
タワーレコード(vol.311(2009年06月25日発行号)掲載)
フランスよりディー・ディー・ブリッジウォーターを母に持ちプロデューサーとしても活動してきたチャイナ・モーゼズのブルーノートからのデビュー作。ブルースの女王ダイナ・ワシントンに捧げられた作品となっており、説得力のあるその力強い歌声に圧倒されるジャズ・ブルースアルバムになっています。共作したラファエル・ルモニエは、ニュ・オーリンズ、ニュー・ヨークなどで活躍するピアニストだけあって小粋にスイングするピアノが素敵。もっとたくさんの曲が聴きたくなる歌声、本当に最高です。
intoxicate (C)西野孝
タワーレコード(vol.80(2009年06月20日発行号)掲載)