第66回ゴールデン・グローブ賞で最優秀助演女優賞(ケイト・ウィンスレット)受賞!
世界が涙したベストセラー「朗読者」を、アカデミー賞チームが映画化恋と呼ぶにはあまりに貴い、無償の愛を描く感動作『愛を読むひと』のサウンドトラック。音楽を手掛けたのは、アメリカ出身、ビョークの『メダラ』『拘束のドローイング9』『ヴォルタ』や、アントニー・アンド・ザ・ジョンソンズ、フィリップ・グラス、ルー・リード、ルーファス・ウェインライト他とのコラボレーションでも知られる新進気鋭の作曲家/ピアニスト、ニコ・マーリー。
タワーレコード(2009/04/08)
これまでに2枚のソロ作をリリースしているほか、ビョークやアントニー・アンド・ザ・ジョンソンズとの共演でも注目を集めるニコ・ミューリー。もともとクラシックを学んでいたというニコの本領発揮といえるのが、彼の手掛けた本サントラだ。翳りのあるメロディーを主題にして、重層的でミニマルなオーケストラ・サウンドが構築されていく。なかでも繊細なストリングスの響きが印象的。
bounce (C)村尾 泰郎
タワーレコード(2009年05月号掲載 (P95))
ビョークとのコラボレートで知られる若き音楽家が、
本格的にスコアに取り掛かる。
『愛をよむひと』(2008)
サウンドトラック
音楽 ニコ・マーリー
監督 スティーヴン・ダルトリー
主演 ケイト・ウインスレット、ラルフ・ファインズ、
レナ・オリン、ブルーノ・ガンツ
第2次大戦後の西ドイツを舞台にした、男と年上の女性の
悲話。音楽を担当したのは、まだ若干27歳という天才音楽家
ニコ・マーリー。ジョン・コリリアーノに師事し、フィリップ・グラス
のもとでアシスタント的な役割を担って来た逸材。ダルトリー
の前作『めぐりあう時間たち』はグラスが音楽をつけただけに、
その後の縁あっての紹介でしょうか。ピアノと小編成のアンサンブル
が旋律をリレーするかのように響きあう。グラスの冷ややかさも
もちろん感じ取れるが、細やかなメロディの変化による繊細な
描写が聴かせる。この作品は、男女の関係のドラマでもあるが、
その悲劇的なエロティックさも十分に感じさせる。スコア・シーン
は有力な若き才能を手に入れたと感じる。 (C)馬場敏裕
タワーレコード(2009/01/25)