クリス・ブラウンとコンビを組んだ「 Shortie Like Mine」、T-ペインをfeat.した「Outta My System」、R・ケリー参加の「I'm a Flirt」他、全米第1位&話題作が盛り沢山!成熟したバウ・ワウのキャリアに燦然と輝く2006年アルバム! (C)RS
JMD(2010/06/14)
現在19歳にして早くも5作目。前作『Wanted』はオマリオンと共演した“Let Me Hold You”のヒットで記憶されるところだが、今作からもクリス・ブラウンとジョンタ・オースティンを招いた先行シングル“Shortie Like Mine”がヒット中だ。こう書くとR&Bシンガーと組んだ耳に優しい曲が多いと誤解されそうだが、その路線に偏った内容ではなく、硬軟の均衡が絶妙に保たれた内容に仕上がっている。リル・ウェインやピンプ・C、リル・スクラッピーといった大物とも堂々とマイク交歓する“4 Corners”をはじめ、ニッティの手による“Don't Know About That”での巧みにビートと伴走するフロウ、“Tell Me”における詰め込みフロウなど、曲ごとにスタイルを変える逞しい姿にもはや少年ラッパーの面影はない。キャリア6年、激戦のヒップホップ・ゲームにおいて実力だけで勝負する力量も備わった、前作を上回る好結果さえ期待できそうな力作だ。
bounce (C)高橋 荒太郎
タワーレコード(2007年01,02月号掲載 (P89))