90年代、ヒップホップ・ジャズのエッセンスをいち早く取り入れてビートメイキングの手法の流れを大きく変えたヒップホップ界のパイオニア、A Tribe Called QuestのQ-Tipが… 99年のソロ・デビュー以来、実に9年ぶりとなるセカンド・アルバムを!ATCQが海外フェス出演を切掛けに再結成し、2008年も大規模なライヴ活動を展開するなど精力的に活動中。また、コモンと“The Standard”なるユニットを結成すると発言するなど、再評価という枠組みを超えて期待が高まっている中だけに期待度MAX!4年もの歳月を費やした大作という今作、既に先行シングル「Gettin' Up」が全世界のクラブ・フロアーを直撃中!
タワーレコード(2009/04/08)
なんと9年ぶりとなった90'sヒップホップのパイオニア、ア・トライブ・コールド・クエストのQ-Tipの新作。レコード会社にお蔵入りにされたジャズ・アルバム『カマール・ジ・アブストラクト』以来の付き合いとなるジャズ・ギタリスト、カート・ローゼンウィンケル ( アルバムのオープニングでのコードがカート節全開 )を始め、ロバート・グラスパー(key)やら、デレック・ホッジ(b)やら、何気にジャズ系ミュージシャンが、いっさいソロをとることもなく(笑)、半数近いトラックで生演奏奉仕しております。もちろんアルバムの出来は、最高であります。
intoxicate (C)稲田利之
タワーレコード(vol.77(2008年12月20日発行号)掲載)
『Amplified』から実に9年ぶり──往時は彼一人が担っていたカルチャー・ヒーロー的な役回りもいまやカニエやルーペ・フィアスコらに分散され、何よりそのソロ・デビュー作の立役者だったJ・ディラはこの世を去っている。そんな空白の発端に2001年作のお蔵入りがあったのは確かだが、沈黙の答えは必要以上に劇的な何かを強調するでもなく、単に極上の〈普通のアルバム〉となった。ディラの遺した2曲分以外はすべてを自身で編み上げたあのジャジーなビート、そしてあの声。数少ないゲストとなる盟友のラファエル・サディークとディアンジェロの歌も……95年かよ!と良い意味でツッコミたくなる。ノラ・ジョーンズやロバート・グラスパーらの後進も巻き込んだ、清々しいキャリア復興作だ。ルネッサ~(略)。
bounce (C)出嶌 孝次
タワーレコード(2008年11月号掲載 (P61))