【オランダから彗星の如く登場し、ヨーロッパのジャズ・ファンの度肝を抜いた、僅か15歳!の新人ジャズ・シンガー、キムのデビュー・アルバム!】
10歳でトレインチャのアルバムを聴いてからジャズにハマったキム。そのトレインチャにもらったエラ・フィッツジェラルドのCDが彼女をさらにジャズへと導いていった。そのトレインチャは今作で1曲デュエット参加、さらにライナーノーツにも文章を寄せている。本作で誰をも驚嘆感動させるのは、彼女の歌から感じとれる歌うことの楽しさ、喜び。そして今時なかなか感じることのない若さあふれる瑞々しいフレッシュさ。果てしない可能性を感じることの出来る大物新人の誕生です。プロデュースを手掛けたのはトレインチャの作品のアレンジも手掛けるピアニストで彼女の父親Erwin Hoorwegとサックス・プレーヤーRolf Delfosで演奏も全面バックアップ。キムが大好きで尊敬するエラの歌ってきたガーシュウィン・ソングブックを中心としつつ、父親と共作のタイトル曲「Kim Is Back」というオリジナルも披露。その中の詞で「人は私を使命を持った子と呼ぶ」というフレーズがあるが、その使命とは“自分と同じくらいの若い人たちがジャズに興味を持ってくれること”だという。長い間ジャズを聴いてきたリスナーから、まだジャズを聴き始めたばかりの若いリスナーにもピッタリのフレッシュなスター。とても印象的でフレキシブルで伸び伸びとした声は世界中のジャズ・シーンを動かす新たな刺激となることでしょう。
タワーレコード(2009/04/08)
首を傾げる姿も愛おしい弱冠14歳のシンガーが、ヴァーヴから登場です。“But Not For Me”や“Summertime”などのガーシュイン・ナンバーも、彼女のキュートな歌声とフレッシュな感性にかかれば見事なポップ・チューンに変貌を遂げる。その才能に惚れ込んだというオランダの国民的ジャズ・シンガー、トレインチャもデュエット相手として登場。自信に満ちた佇まいに大器の予感も感じさせる作品です。
bounce (C)高木 雄一郎
タワーレコード(2008年09月号掲載 (P86))