流麗なストリングス・プラス・アルファの世界。
マントヴァーニ
『コンチネンタル・アンコールズ』(1959)
『マンハッタン』(1964)
マントヴァーニの流麗なストリングスにプラス・アルファな世界。まずは、地中海諸国のヨーロッパ発のスタンダードを取り上げる『コンチネンタル・アンコールズ』でマンドリンも加わっての「コメ・プリマ」、アコーデオンとの「バラ色の人生」に「巴里の空の下」、壮大な「オー、マイ・パパ」、ちょっとフラメンコ風な「エイプリル・イン・ポルトガル」、軽快な「アリヴェデルチ・ローマ」、ドリーミーな「アネマ・エ・コーレ」「ラ・メール」「捧ぐるは愛のみ」「枯葉」「アンサー・ミー」「パパベリ・エ・パペーレ」と続きます。後半は、マントヴァーニが誘うニューヨーク『マンハッタン』。珍しく、ホーンも取り入れて盛大に「ギブ・マイ・リガーズ・トゥ・ブロードウェイ」、「オータム・イン・ニューヨーク」、コミカルに「ザ・ボウェリー」、珍しいパーカッションとサックス・メインで「ハーレム・ノクターン」、いかにもミステリアスでダイナミックに「十番街の殺人」、しっとりと「マンハッタン・セレナーデ」、楽しく「A列車で行こう」、オリジナル曲の優しい「マンハッタン・ララバイ」、ロマンチックに「マリア」「サムホエア」のウエストサイド物語メドレー、楽しいワルツの「ニューヨーク美人」、ラストは映画の名シーンを綴るかのように「テネメント・シンフォニー」、といつもとは違った表情を楽しめる作品です。 (C)馬場敏裕
タワーレコード