2001年にタイム誌で「ベスト・シンガー」の称号を得て、ジャズの枠を超えてトップ・ヴォーカリストの座に君臨し続ける女王、カサンドラ・ウィルソンのフル・スタンダード・アルバム。 (C)RS
JMD(2010/07/22)
【現代最高のディーヴァ、カサンドラ・ウィルソンの2006年以来、2年ぶりのアルバムは、自身のブルーノート・レコード初スタンダード・アルバム!】
2001年にタイム誌で"ベスト・シンガー"の称号を得て、ジャズの枠を超えてトップ・ヴォーカリストの座に君臨し続ける女王カサンドラ・ウィルソンのフル・スタンダード・アルバム。妥協することなくスタンダードの歌たちを解釈し、レコーディングされた本作の収録曲は、まさに珠玉の名曲たち!
タワーレコード
打ち込みを大胆に導入するなど、新たなアプローチを試みた『Thunderbird』から約2年、〈スタンダード・ナンバーに立ち戻った〉と本人が語るように、コンパクトな編成で〈風と共に去りぬ〉〈黒いオルフェ〉などを披露したカヴァー・アルバムが完成。原曲の持つメロディーの輝きを大切にしながらも、“Caravan”や“Arere”でのパーカッションが織り成すポリリズムが、呪術的な雰囲気を醸し出す。〈黒さ〉と〈ストレンジ感〉が絶妙にブレンドされたそのアンサンブルはMベース派出身の彼女ならではといったところか。深海を漂うかの如くゆったりとしたその声は、歌い継がれてきたスタンダードの数々を一瞬のうちに彼女の世界に変えてしまう。そんな魔力を持つシンガーはそういない。
bounce (C)高木 雄一郎
タワーレコード(2008年07月号掲載 (P118))