新進気鋭のマルチアーティスト8人が集い、京都に生まれた突然変異種"LLama"のファースト・アルバム。楽曲を印象付けるベースライン、ツインドラムやパーカッションが組み立てる緻密でいて自由なリズム、美しく編み込まれた管弦楽器や電子音楽の旋律、その中心には常に歌があり、素直でやわらかな声とメロディーが独特の言葉で物語る。構築と即興のコントラストで創造される世界観は、現代の日本で忘れられている日本固有のメンタリティを感じさせる新しいポップミュージック。
「まるで生きているように蠢く楽器の音色。
その中を漂う真綿の声。夢の中みたいだな。たとえば、磨りガラスの向こうでゆれる明かりと
移動する人影みたいに、実態をとらえる事ができない。
もう少しで掴めそうなんだけど・・・気持ちがいいから、まあいいや。」
GUTEVOLK
「やったね。傑作。感動しました。
おつかれ、おめでとう、ありがとう。」
七尾旅人
「ふと紡がれた柔らかく何気ない音にも、
数万年前から鎮座する巨石のような
存在感と説得力を感じます。
みなさん聞いてください。」
千住宗臣(V∞REDOMS、PARA、ウリチパン郡)
タワーレコード
ヴォーカル/作詞曲を務める吉岡哲志を筆頭に京都で結成された8人組。インドやアラブの打楽器が躍る冒頭曲から、ギターと木管楽器の音色、そして打ち込みのビートが童話のような世界を描き、さらにはツイン・ドラムと弦楽重奏が優麗で壮大なドラマを紡ぐ……と、ジャンルやスタイルを自由に行き交うサウンドを展開。その多彩なアプローチが歌と言葉の魅力、そして彼らの揺るぎないポップ性を浮かび上がらせているのだ。
bounce (C)宮内 健
タワーレコード(2008年07月号掲載 (P112))