10年間の刑務所暮らしを経験し、出所後にN.Y.ハーレムにある老舗アポロ・シアターのアマチュア・ナイトで5度優勝したことによりデビューの契約を勝ち取ったという経緯の持ち主。過酷で壮絶な人生を綴ったファースト・アルバムで注目され、本作がサード・アルバム。HIPHOPシーンの登竜門で5度の栄冠に輝いただけあって歌唱力も声の延びも懐が深い。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
5度の刑務所暮らしを経験し、出所後はソウル・シンガーの登竜門であるNYハーレムのアポロ・シアター"アマチュア・ナイト"で5度のチャンプに輝いてメジャー契約をゲットした実力派ライフ・ジェニングスの前作『The Phoenix』から約1年半振りとなる通産3作目が完成!ソウル・ミュージック・シーンで2パックやビギーのようなゲットー・リアル・ライフをストイックに歌う、熱き男の第3ステージが開幕!
タワーレコード
刑務所帰りのソウルマンがジワジワと人気を集めてミリオンセラーにまで至った理由は、ヒリつくようなゲットー感と歌詞に現れるヒップホップ・マインド、そして何よりブルージーな塩辛声が生む説得力に、世間が〈ホンモノ〉を感じ取ったからだろう。この3作目にも基本的に濃い口の自作曲が揃っているものの、ソウルの大ネタ使いにT.I.を迎えた“Brand New”やワイクリフ作のレゲエ調、スヌープとのコラボなど耳目を引く曲が多く、本人のギターと語りやアーシーな側面はさほど目立たなくなった。ただし、それがソウル感の減退に繋がることはなく、この濃さとマス向け要素のバランスはさらなるブレイクを狙えるものだろう。そして、終盤の疑似ライヴ“Will I Ever”における入魂の歌いっぷりこそ彼の真骨頂だ。
bounce (C)池谷 昌之
タワーレコード(2008年06月号掲載 (P77))