クールで凛とした音が人気のノルウェー出身のトランペッター、ニルス・ペッター・モルベルの通算5枚目のアルバム。今までの世界観はそのままに、オリエンタルな楽器を取り入れた瞑想的な楽曲など、さらに深遠な世界へと幅が広がっている作品。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
クールで凛とした音が人気のノルウェー出身のトランペッター、ニルス・ペッター・モルヴェル。これまで担当した映画音楽を1枚にまとめた企画盤。南極に初めて到達した探検家Roald Amundsenの生涯を描いたStig Andersen監督の1999年ノルウェー作品『Frozen Heart』、Stephan Guerin-Tillie監督2005年フランス作品『Edy』、Petter Naess監督の2007年ノルウェー作品『Hoppet』という全くタイプの違う3作品からの音楽を収録、1枚通して聴いてみると見事なモルヴェル・ワールドが展開。アンビエント、ジャズ、ハウス、エレクトロニックなどといった要素をバランスよくクールに取り合わせているスペイシーな世界観で、オリエンタルな楽器を取り入れた瞑想的な楽曲など、さらに深遠な世界を聴かせます。ジャケットを手がけるのはイギリスの人気アーティスト、Russell Mills。
タワーレコード(2009/04/08)
ノルウェー・ジャズの鬼才がこれまでに手掛けた3本の映画音楽から選曲された編集盤である。静謐なエレクトロニクスの上を、抑制を利かせたトランペットの響きが冴える序盤から、緩やかな起伏が情感溢れるアラビックなリズムと共に盛り上がっていく終盤への構成が見事で、まるで一枚のサントラを聴いているかのような気にさせられる。都市と自然のイメージが混在した、ヴィジュアル性の高い音楽が並ぶ作品だ。
bounce (C)竹内 勇季
タワーレコード(2008年05月号掲載 (P88))