伝説の名作で使用されたグールドの名録音を収めた盤がCD化。

『スローターハウス5』（1972）
サウンドトラック

音楽　ヨハン・セバスチャン・バッハ
ピアノ演奏　グレン・グールド
監督　ジョージ・ロイ・ヒル
主演　マイケル・サックス、ロン・リーブマン

名匠ロイ・ヒルが『明日に向って撃て』の次に撮った、カート・ヴォネガットの原作による、ある男の過去・現在・未来の、時間旅行。第2次大戦のドレスデン爆撃を軸に、記憶の断片が無作為的に現れる。さて、監督作の音楽についての見識もユニークなロイ・ヒルがこの作品の音楽として選んだのが“グレン・グールドが弾いたバッハ”。テーマとして使われる「チェンバロ協奏曲第5番」のラルゴ（2曲目）を含む、1955年から67年の間に録音されたグールドによるバッハ。「ゴールドベルグ協奏曲」「ブランデンブルグ協奏曲 第4番 ト長調」「チェンバロ協奏曲 第3番 ニ長調」の演奏も収録。静かで荘厳な世界。 (C)馬場敏裕