心地よいイージーリスニング名匠のサウンド!!
『ホテル』(1967)
サウンドトラック
音楽 ジョニー・キーティング
監督 リチャード・クワイン
主演 ロッド・テイラー、カトリーヌ・スパーク、
カール・マルデン、メルヴィン・ダグラス
『大空港』の原作者でもあるアーサー・ヘイリーの
ベストセラーを原作にした、群像ドラマ。ニューオーリンズ
にある老舗ホテルに集う人間ドラマを描き、それは、
後のパニック・ドラマなどの原型へと発展する。監督は、
ムード音楽的映画音楽の諸作を結果生み出している
リチャード・クワイン。音楽は、ユニークなアレンジの
ムード音楽で頭角を表していたジョニー・キーティング。
ここでは、奇抜なアプローチは避け、ソフトなビッグバンド、
そしてソフトなイージーリスニングに徹したストライク・ゾーン
におしゃれで心地よいナンバーを聴かせる。アルフレッド・
ニューマン『大空港』や、原作者違うが『タワーリング・
インフェルノ』あたりと続けて聴きたい。後半は
『カレードマン大胆不敵』(1966/音楽 スタンリー・マイヤーズ、
監督 ジャック・スマイト、主演 ウォーレン・ベイティ、スザンナ・
ヨーク)は、おしゃれなクライム・コメディ。音楽は、スタンリー・
マイヤーズ(長編劇映画デビュー作か)!!、そして監督が後に
『エアポート75』(これも原作アーサー・ヘイリーということに
なっている)を撮るジャック・スマイト。こちらも、イージーリスニング
感覚で楽しく聴けるサウンドで、ジョン・バリーやバート・バカラック
への意識が色濃い、でも聴く分にはとにかくおしゃれな一作。
イージーリスニング系ファンにおすすめのカップリング盤。 (C)馬場敏裕
タワーレコード(2009/04/08)