松本人志　第一回監督作品

2007年度最大の話題作登場！なんというインパクトのある映画タイトルだろうか！それを作り上げたのは、強烈な個性で日本のお笑い界をリードするカリスマ、松本人志である。彼が満を持して、ついにメガホンをとったのだ。従来の古臭い規範法則に囚われず、彼独自の新しい手法で、今までにないオリジナリティー溢れるエンタテインメントを作り上げた。構想5年！脚本は、放送作家・高須光聖と共に“ヒーローの表と裏”という突飛なキーワードから生まれた。映画をまとめる大事な肝となったのが、終始取材形式というドキュメンタリー手法。これにより、彼の頭の中にあった全てのイメージが、制約された上映時間の中に包括し、リアル且つ、生き生きとした人間臭が漂う映像が実現した。奇想天外な世界を演じきるキャストはとても重要だ！脚本を読み、二つ返事で出演を承諾したという竹内力をはじめ、独特な世界観を持つアーティストUA、圧倒的な演技力で活躍目覚しい神木隆之介、そして板尾創路！という豪華かつ異色なキャスト陣が、絶妙なバランスで配された。音楽には、テイ・トウワを起用。アジアの宝と評される彼が作りだすサウンドが映画全体を見事に引き立てた。これら全てを見事にまとめ上げた本作は、松本人志の集大成とも言える。むしろ芸術品とも言えるだろう。一度目よりも二度目、二度目よりも三度目、見る度にその魅力の虜になってゆく。“世界のマツモト”への大（第）一歩。

タワーレコード （2009/04/08）