| フォーマット | CDアルバム |
| 発売日 | 2007年07月07日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| レーベル | ALM Records |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| 規格品番 | ALCD-1096 |
| SKU | 4530835107644 |
構成数 : 1枚
合計収録時間 : 00:00:00
【曲目】
ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757):
[1] ソナタ ホ長調 K.531 アレグロ
[2] ソナタ ホ短調 K.198 アレグロ
[3] ソナタ ホ長調 K.162 アンダンテ - アレグロ - アンダンテ - アレグロ
2つのソナタ イ長調
[4] ソナタ K.208 アダージョ・エ・カンタービレ
[5] ソナタ K.209 アレグロ
3つのソナタ ニ長調
[6] ソナタ K.490 カンタービレ
[7] ソナタ K.491 アレグロ
[8] ソナタ K.492 プレスト
[9] ソナタ ヘ短調 K.481 アンダンテ・エ・カンタービレ
[10] ソナタ ハ長調 K.513 《パストラーレ》 モデラート - モルト・アレグロ - プレスト
2つのソナタ ヘ短調
[11] ソナタ K.238 アンダンテ
[12] ソナタ K.239 アレグロ
2つのソナタ ハ長調
[13] ソナタ K.132 カンタービレ
[14] ソナタ K.133 アレグロ
2つのソナタ
[15] ソナタ ホ短調 K.263 アンダンテ
[16] ソナタ ホ長調 K.264 ヴィーヴォ
2つのソナタ ハ長調
[17] ソナタ K.308 カンタービレ
[18] ソナタ K.309 アレグロ
2つのソナタ ホ長調
[19] ソナタ K.215 アンダンテ
[20] ソナタ K.216 アレグロ
【演奏】
渡邊順生(フォルテピアノ)
使用楽器:久保田 彰(埼玉県新座市、2005年)製作、バルトロメオ・クリストフォリ作(フィレンツェ、1726年)の拡大レプリカ
【録音】
2006年9月21-23日 山梨市花かげホール

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スカルラッティは、この一枚から聴くことをおすすめする。
スカルラッティも、なかなか耳がひらかない作曲家だった。初めて聴いた頃、クララ・ハスキルのアルバムに何曲か収載されていたが、メロディーが残らないどころか、とても不思議な作品ばかりで何が良いのかわからなかった。チェンバロで弾く作品と知ってから、チェンバロで聴いても耳がひらいたとは言えなかったのだと思う。ピアノ演奏で、ナポリ出身のチッコリ―二と、ホロビッツの甘い音での演奏録音を入手して聴き、何となく耳に残るようになった。打楽器など他の楽器を模したりということを知ったが、今一つだった。
C.P.E.バッハ『クラヴィーア奏法』を読書中、様々な鍵盤楽器に興味が向くようになり、手当たり次第聞き出し、偶然、ポルトガル王がクリストフォリ・ピアノを購入していたとを知り、本録音を衝動買いした。
スコット・ロスが最も好きな作品K208。全曲録音の功労者に大変申し訳ないが、最初にエラ―トのライナーノ―ツを読んでからK208を聞いても、何も感じなかったのだ。ところが、渡邊順生氏らの本録音でK208を聴くと、珠玉の作品とはこの事を言う程美しかったのである。ホロビッツの音作りも、ある意味正解だったのであろう。
Webでは、バルバラ王妃は良い教育を受けたと解説がある。彼女が聡明な女性だったからと言うこともあるが、人間性を高めるための教育成果とも言えるのであろう。そして、王妃より24才年長のスカルラッティも、気骨があり聡明だったのではないだろうか。歌手ファルネッリが約20年ほど寿命を伸ばしたとも考えられるフェリペ5世の崩御とフルディナンド6世即位まで、バルバラ皇太子妃時代の姑に悩まされた困難を一緒に拮抗して義務をよく果たした功績は看過してはいけないのだと気づく。
本アルバムは、ドメニコ・スカルラッティの音楽をうわべの鑑賞とは一線を画す、優れた研究成果である。
「スカルラッティのソナタのグル―ピングと音域」は必読のこと。日本語で読めることの僥倖、期待以上の出色の一枚。