クラシック
CDアルバム

S.Lanzetti :Sonatas for Cello & Basso Continuo Op.1:No.7-No.12 (4/26-30/2004):Gaetano Nasillo(vc)/Andrea Marchiol(cemb)/etc

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フォーマット CDアルバム
発売日 2007年07月10日
国内/輸入 輸入
レーベルZig-Zag Territoires/Zebra Collection
構成数 1
パッケージ仕様 -
規格品番 ZZT2041002
SKU 3760009291485

構成数 : 1枚
合計収録時間 : 00:00:00

『ランツェッティ: チェロと通奏低音のためのソナタ集』
【曲目】
第7番 ト長調、第8番 ホ短調、第9番 イ短調
第10番 嬰ヘ短調、第11番 ヘ長調、第12 ニ長調
【演奏】
ガエターノ・ナシッロ(独奏Vc)
サラ・ベンニーチ(伴奏Vc)
アンドレア・マルキオル(Cemb)
【録音】
2004年4月26-30日 コルシカ島,オート=コルス県,ピーニャ,オーディトリアム

  1. 1.[CDアルバム]

作品の情報

メンバーズレビュー

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ランゼッティは、必ず1枚欲しいと思っていた。G.ナジッロ氏の演奏は、『バロックチェロはナポリで育つ』に収載のS.Lanzetti〈チェロのための小品―Grave〉の冒頭をOuthre MusicPV動画で聴き、耳を向けるようになった。懸田貴司氏が師事した事をブログで知り、更に傾聴したいと思うようになった。先の動画視聴の時に、懸田氏とほぼ同じ経験をしていたからだ。「あの人、こういう感受性を持ち、このような反応をするのではないか。」と直感で把握できる暗示を与える演奏だった。それは、作曲家の性格というより、違う誰かなのだが、とても的確に感じたのだ。
本録音は、期待通り、何回も聴くと情感が伝わって来て、共感する。そして、感受性を傷めることなく、重ねて聴くことが能う。柔らかいチェロの楽音に、美しく調和する通奏低音、神経の疲れが緩和され、嫌な気分が改善されていく。
丁度、今、ヴィスコンティ監督作品『異邦人』を鑑賞し、カミュの恩師ジャン・グルニエ『孤島 Les Îles 』を、井上究一郎(プルス―ト研究者の吉川一義氏の恩師)訳で読む機縁となり、不思議と示唆となった。ランゼッティから受ける感情表現の機微は多様で、錯綜する気持ちや複雑な情況を巧みに印象づけていく。“すべてを決定する瞬間といっても、かならずしも稲妻のようなものではない。”“ある存在の啓示は、漸進的にやってくることもある。”(グルニエ「空白の魔力」より)
ヴァンヴィッテリ四重奏団が演奏するマシッティ作品も同様、ナポリ楽派に傾倒する理由の一つが、微妙な情感の的確な表現にある。ランゼッティは、更に、両面価値的表情や内心と相反する局面まで捉えて提示するように私には聞こえる。
本作品は、ウェ―ルズ公=ハノ―ファ―選定侯フレデリック・ブラウンシュヴァイク公への献呈作品であり、Op.1(1736年)は12のソナタから成る作品。師弟で一つの作品を録音しているようだ。弟子の懸田氏が前半の1~6番までを(2011年、ALM)、師のG.ナジッロ氏は後半7~12番を(本録音:2004年、zigzag territoires)録音しているようだ。現代の演奏家の師弟の解釈の違いを聴き比べるのも有意義。ソノリティの違いと、所謂アフェクトの表出と伝達の仕方の違いが、興味深い。
再び現代でも、汎く人々に聴かれることを祈念する。
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