「チョコレート」「ネバーランド」などで知られるマーク・フォスター監督作のサントラは、お洒落コンピの理想形に! マキシモ・パークやジャム、アップセッターズなどを収録しており、時代もジャンルもバラバラだけど全編を貫く独特の浮遊感が気持ちイイ。ソフィア・コッポラ映画の音楽が好きな人にも絶対オススメ! 新たな傑作の誕生です。
bounce (C)加藤 貴香
タワーレコード(2007年01,02月号掲載 (P120))
あのブライアン・レイツェルによるサントラの最新作
は、ウィル・フェレル主演の異色作!!
『ストレンジャー・ザン・フィクション』(2006)
サウンドトラック
音楽監督 ブライアン・レイツェル
音楽 ブリット・ダニエル(スプーン)
監督 マーク・フォースター
主演 ウィル・フェレル、マギー・ギレンホール
ソフィア・コッポラ映画でのサントラ仕切りでも定評の、
ポップ/サントラ職人、ブライアン・レイツェルが今回、請け負った
のは、「女性作家が生み出した主人公は、実際にいる
人物で、作家はその主人公を死なせるストーリーを考える
のだが、主人公は、必死に生きようとする」という、チャーリー・
カウフマン脚本を思わせるストーリー、そしてその男がウィル・
フェレルという興味深々な作品。脚本はまだ31歳の新鋭
ザック・ヘルム。監督が『チョコレート』『ネバーランド』の鬼才
マーク・フォースター。こんな新感覚映画には、レイツェルの
おしゃれなポップ・サントラが似合う。レイツェルが音作りに
都度誘うアーティストの人選も楽しいが、今回はスプーンの
ブリット・ダニエルを誘い、乾いていて、ポップすぎないポップ、
クールすぎないクール、どことなく香る皮肉、そしてやっぱり、
80年代ニューウェーヴの残り香・・・なサウンドにまとめる。
スプーンの新曲となる1曲目、印象的なニューウェーヴ・パンク
(でも2006年作品)のデルタV、ザ・ジャムのデモ音源、
それにアップセッターズのレゲエまで。ということで、
ソフィア映画や、ザック・ブラフ系の映画辺りのサントラの
ファンにお薦め。もちろん、スプーン・ファンは要チェック。
(C)馬場敏裕
タワーレコード(2006/11/29)