孤高のジャズ・パンク・バンド、勝手にしやがれの、2005年9月リリース『シュール・ブルー』以来、1年半ぶりとなるフル・アルバム。オダギリジョーらとのコラボレーション企画シングル、CM:資生堂『uno』タイアップ曲「U-K」「U-K-2」他、全15曲を収録。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
〈しなやか〉というのが、一聴しての印象だ。徹底した美意識によって構築された前2作と比べると、ハプニングやケミストリーに導かれながら新たな側面が引き出されている。THE ZOOT16、EGO-WRAPPIN'、オダギリ ジョーと続いたコラボ・シングルでは、ギター・サウンドの導入や女性ヴォーカルとの掛け合いなど、これまでにないアプローチに挑戦することで、バンド・サウンドやアレンジの柔軟性が増した。一方で、TVCMへの曲提供が元となって制作された“U-K”などは、ファースト・インパクトに富むフレーズや、特徴的なバンド・サウンドの魅力を一瞬に凝縮して爆発させる術を育んだ。そうした体験を通過して生まれた全15曲。それぞれの色合いが異様なほどに濃く、かつ開放感に満ちた清々しささえある。ひたむきにブルーを描き続けてきた彼らが魅せる眩いほどにカラフルな本作は、まさに新たなストーリーの始まりと言えよう。
bounce (C)宮内 健
タワーレコード(2006年10月号掲載 (P85))