傑作3rdアルバム!前作から引き続き、プロデュースは全曲bonobos&朝本浩文。bonobosが無敵のバンドアンサンブルでグルーヴし、朝本浩文がセンスフルな音作りでサウンドをケア。このタッグが生み出した作品は最強の一言に尽きます。今回は、ヴォーカルの蔡忠浩とギターの佐々木康之のメインソングライターの他に、ドラムの辻凡人も作曲に参加。レゲエ・スカ・ダブをベースにキャッチー&マニアックな相反する要素を見事に同居させた秀曲揃い!これまで以上にバラエティーに富んだ内容となっています。
タワーレコード(2009/04/08)
ふてぶてしいまでに逞しい。セルフ・プロデュースのミニ・アルバム『GOLDEN DAYS』を挟んだものの、前作『electlyric』に引き続き朝本浩文とのコンビネーションによる3枚目のフル・アルバムは、バンドの阿吽の呼吸をさらに強固にしている。スカパラホーンズやストリングスの導入が、ライヴ・バンドとしての風格さえ漂う安定感を引き出し、楽器の鳴りと生々しさを強調する。そのざっくりとした感触には動物的と言っていい、ワイルドな魅力がある。日常の何気ない幸せを、丁寧に埃を払うように捉えてきたデリケートなニュアンスはそのままに、蔡忠浩の歌もより骨太な質感を伝えている。そしてその蔡のペンのみならず、ギタリストの佐々木康之による打ち込みを多用したイノヴェイティヴな3曲、ドラマーの辻凡人作曲によるドラマティックな“よあけまえ”など個々の楽曲も充実。彼らの息遣いがダイレクトに伝わってくる全8曲だ。
bounce (C)駒井 憲嗣
タワーレコード(2006年06月号掲載 (P75))