元ナンバーガールの向井秀徳を中心に結成された、"法被を着たレッド・ツェッペリン"の異名を持つZAZEN BOYSのサード・アルバム。本作はドラムの松下敦が参加して初となる作品。向井秀徳がセルフ・プロデュース。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
【TOWER RECORDS 2006 年間 TOP 40 SELLERS】J-INDIESチャート10位
ZAZENBOYSの3rdアルバム。新ドラマーに松下敦(Buffalo Daughter、YUKI BAND)を迎えての初アルバムは、向井秀徳氏本人が「都会の夜とプリンスを意識した」という、クールかつエモーショナルなオルタナティブ・ファンク!ちなみに向井氏が一番好きなLED ZEPPELINのアルバムは「LED ZEPPELIN III」とのこと。
タワーレコード(2009/04/08)
ナンバーガールの頃から聴いていて、〈やっぱ向井秀徳はスゴかヤツやねえ〉と思わされることが何度かあった。それは大抵〈初モノ〉が絡んだときで、たとえばナンバーガール初のUS録音盤『DESTRUCTION BABY』、ZAZEN BOYSのファースト・アルバム『ZAZEN BOYS』……で、このたびの『ZAZEN BOYS III』も。〈III〉における〈初モノ〉といえば、ドラムスの松下敦。7月のシングル“HIMITSU GIRL'S TOP SECRET”ですでに一度セッションを交えているので、〈アルバムとしては初〉ということになるが、この柔道2段の〈カンフル剤〉がZAZEN BOYSにさらなる好転をもたらしているようだ。より自由度を増したギターのフレーズ、奇妙なラインを描きまくるベース……狂気の沙汰ともいえる複雑な楽曲構成をモノともしない猛者たちも、松下にかなり刺激されているであろうことが、今作の音からビシバシと伝わってくる。そして、前作における〈バック・ヴォーカル=椎名林檎〉のようなトピックと言えば、初のシンセ導入。エレピを模したようなアーバンな音色で、“Friday Night”“Water Front”といったハイライト曲に彩りとイヤラシさを加味している。とにかく、ライヴで再現する難易度がより増しているほどフリーキーなのにも関わらず、ロックはおろかポップスを楽しむときと同等のカタルシスが得られる音楽に仕上がっているところが相変わらず……スゴかぁ!
bounce (C)久保田 泰平
タワーレコード(2006年01,02月号掲載 (P78))
ZAZEN BOYSは希有な存在のロック・バンドだ。そのバンドとしての佇まいや雰囲気はもちろんのこと、なによりその音が彼らを特別な存在たらしめている。通算3枚目となる本作は、ドラムスに松下敦を迎えての初アルバムとなった。膨大な時間のセッションを繰り返し、練り込まれていった音たち。一発録りされたバックトラックが、向井秀徳による構築~歌入れ~ミックスダウンという作業を経て、楽曲として仕上がっていったという。今作は〈夜の世界〉をテーマに繰り広げられ、いままでと比べてもコンセプチュアルに作り上げられた一枚となっている。“Friday Night”などで使用されているシンセ〈JUNO〉のサウンドや、“Tombo Game”で聴けるようなタイトかつスケールの大きなグルーヴ感からは夜の静けさを感じ、そして(前シングル“HIMITSU GIRL'S TOP SECRET”の続編ともいえる)“METAL FICTION”のイレギュラーなビートからは夜の喧噪を感じることもできる。それぞれの夜――それはただの暗闇ではなく、孤独と狂乱、不安と期待、刹那と永遠、それら両極端のものがぶつかり合い、入り乱れる時間だ。本作はその時に生まれるイビツな感情をイビツなままに描き出した、ノンフィクションの如き生々しさを持った作品である。痛いほどにギリギリなその感覚を音に昇華できるバンド、それがZAZEN BOYSだ。
bounce (C)池田 義昭
タワーレコード(2006年01,02月号掲載 (P78))
音源はもちろん、ライブでのパフォーマンスも圧巻!
演奏テクニック、間の取り方、楽曲構成、どれをとっても最高級!