日本語字幕付き！セッラ＆A.クラウスの“ルチア”の映像が登場！
1999年に71歳で亡くなった、真に不世出なスペインの大テノール歌手、アルフレート・クラウスによる“エドガルド”！彼は、56年にデビュー以降、60年代にはメト他、世界的に活躍の場を広げています。自らの適役にレパートリーをしぼり、完璧な発生技術と端正な歌唱表現により、その晩年まで絶賛され続けた稀有な歌い手でした。“エドガルド”は、既に60年代には舞台で歌っていますが、70、80年代と定期的に取上げていました。ここでは、86年の正に“円熟を極めた”無二の存在感に圧倒されます。彼の歌声はどこまでも伸びていく張りのある歌声で、聴衆は陶酔し熱狂しています。
“ルチア”を歌うルチアーナ・セッラにもご注目。有名な、狂乱の場「苦しい涙を流せ」他、全編にわたる彼女の渾身の演技、歌唱はお見事。セッラは、66年のデビューのイタリアのソプラノ。次第にコロラトゥーラとしてその才能を発揮、80年以降はコヴェント・ガーデン他の歌劇場で活躍しました。“夜の女王”も当たり役の一つですが、ドニゼッティやロッシーニの諸役を十八番としています。本盤は、全盛時の“声”と熟成された表現を記録した貴重映像です。83年のスカラ座デビュー時の役が“ルチア”でしたが、こちらは、その約3年後のもので大いに見応え有りです。クラウスとは、「リゴレット」などでも共演しており、息の合った二人のやり取りも興味深いところです。

タワーレコード （2009/04/08）