Mahler: The Symphonies/ Bernstein

巨匠バーンスタインが最も得意としていたマーラーの交響曲全集。まさに、マーラー演奏史上に残る巨匠の偉業を収めたファン必携のディスクです。
全集には、リハーサル風景を収録したボーナスDVDが付きます[Including 1 Bonus DVD: Rehearsal/Probe: Symphonien Nos. 5 + 9, Das Lied von der Erde]！
※分売4タイトル（各2DVD）にボーナスDVDを加えた9枚組BOXセット。
バーンスタインは、映像を含めると、その生涯において、マーラーの交響曲全集を3回完成させています。中でも、映像収録された演奏は、バーンスタインの壮年期における充実ぶりを伝えています。長年、活動を共にしたNYPと分かれ、ヨーロッパ他で活動を本格化させた時期でもあり、大変意欲的なプロジェクトと言えるでしょう。ヨーロッパの伝統とバーンスタイン生来のパッションが結合した稀有の名演揃いで、正に感動的。70年代初旬～中旬にかけて、比較的短期集中的な録音セッションでもあり、全曲を通して、音楽のアプローチが統一感がある点も特徴と言えるでしょう。オーケストラは、殆ど天下のウィーン・フィル。VPOならではの強靭でしなやかななサウンドと、当時のバーンスタインならではの豊かな表現力によるメリハリのあるアプローチ、エネルギッシュでダイナミックな指揮ぶりが、見事に融合しています。映像を通して、この時期の各パートの名物プレイヤー達のパフォーマンスがチェックできる点も誠に興味深いところ。また、第9番は、ベルリンのフィルハーモニーでの名ライヴ。バーンスタインのBPOとの第9番も凄演ですが、ここでの究極的な求心性も素晴らしい。第3番、第6番なども必見。第2番「復活」は、ロンドンSO他との演奏。イギリスのイーリー大聖堂でのライヴも非常な熱演で感動的なフィナーレ。「大地の歌」は、イスラエル・フィルとの共演で、テルアヴィヴにあるフレデリック=マン=オーデトリアムでのライヴ映像。この作品にある独特の世界を十全に表現したバーンスタインの指揮と世界でも最高レベルにあったIPOの機能性が見事。C.ルートヴィヒの円熟とコロの瑞々しい歌唱も立派。深遠な“告別”など、ずっと聴き続けていたい、と思わせる名演。