アバド&ベルリン・フィルのマーラー・チクルス第5弾! フレミングを迎えて挑む第4番!!
1999年にスタートしたアバド&ベルリン・フィルのマーラー・チクルス。第3番(471 502-2)、第9番(471 624-2)、第7番(471 623-2)、第6番(477 557-3)とどれも大絶賛を浴びて継続されてきたリリースですが、今回は、近年絶好調のソプラノ、ルネ・フレミングを迎えての第4番! アバドは1995年に、ベルリン・フィル、ウィーン・フィル、シカゴ響を指揮したマーラーの交響曲全集(477 508-2)を完成し、また2004年にはルツェルン音楽祭における第2番「復活」のライヴ・レコーディング(477 508-2)をリリースするなど、マーラーに深い造詣を有しています。この第4番においても、「連帯性と柔軟性を保ち純粋な喜びに満たされた見事なパフォーマンス」(Die Welt紙)と絶賛されているだけに、否が応にも期待が高まります。マーラー・ファンの中では、もしかすると第4番の人気は低いほうかも知れませんが、今までになかったこ奇を衒わぬ自然体の第4にめぐり逢うことによって、この交響曲自体への評価が格段にあがってしまうかも知れません。
フィルアップのベルク歌曲集は、高度な歌唱力と音楽性を要する難易度が高い作品であるだけに、世界最高のディーヴァ、フレミングによる録音はまさに待望といえるもの。
タワーレコード(2009/04/08)
オリジナルジャケ、SHM仕様で再発となった、アバド、1度目のマーラーチクルス(オケばらばら)からの1枚。以前より名盤の誉れ高い録音なので、今更なんだよ、と言われそうですが・・。第1楽章から、VPOの腕利き連中の美音が炸裂!アバドの解釈がどうとかなんとか言う前に、そちらのほうに耳が行きっぱなし。なかでも、アダージョの冒頭でのヴァイオリンの高音なんて、VPOでなければ絶対に不可能な世界。アバドは絶対に、全部VPOで録りたかったはずです!
intoxicate (C)三角和史
タワーレコード(vol.93(2011年8月20日発行号)掲載)