ロング・セラーとなったファースト・アルバム『ペイジ・アヴェニュー』から2年、USロック・シーンのニュー・ヒーロー、ストーリー・オブ・ザ・イヤーのセカンド・アルバム!プロデュースはヘイトブリード、シック・オブ・イット・オール他を手掛けるスティーヴ・エヴェッツが担当。彼ら最大の魅力の、メロディックで疾走感のあるサウンドは今作でも健在!
タワーレコード(2009/04/08)
そもそも、商業ベースに乗っかって派手にオシャレに掻き鳴らされるのがへヴィー・ロック、そのアンチテーゼとして小ダサい文系少年が地味に爪弾くのがエモだったはずが、ここ最近、いわゆるスクリーモ勢の台頭で、両者の壁は壊れつつある。そこに〈リンキン・パークmeetsユーズド〉という、おいしすぎる宣伝文句を引っ提げてドロップされたのがストーリー・オブ・ザ・イヤーのセカンド・アルバム。だが、前作『Page Avenue』でゴールド・ディスクを獲得した彼らのサウンドは、もはやスクリーモの枠も軽く飛び越えている。確かに、件の売り文句は言い得て妙なのだが、それよりも“We Don't Care Anymore”という先行シングルが、タイトルも含めて現在の彼らのすべてを物語っているように思う。この号が出る直後には〈テイスト・オブ・ケイオス・ツアー〉で2度目の来日を果たす彼ら。ついに日本でも本格的にブレイクか?
bounce (C)菅原 亮
タワーレコード(2005年11月号掲載 (P75))