ロバート・ロドリゲスを始め、フランク・ミラー、クエンティン・タランティーノが監督として参加する映画「シン・シティ」(出演:ブルース・ウィリス、ベニチオ・デル・トロ他)のオリジナル・サウンドトラック。音楽は監督を務めるロバート・ロドリゲスを始め、グレアム・レヴェル、ジョン・デプニーが担当。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
「スパイダーマン」や「Xメン」、最近では「ファンタスティック・フォー」など、ここ数年は手あたり次第にコミックを映画化してきたハリウッド。そのなかでも、まぎれもなくズバ抜けた作品といえるのが、フランク・ミラー原作の本作「シン・シティ」だ。監督はパルプ魂に燃える男、ロバ-ト・ロドリゲス。しかも、共同監督には原作者のミラーを迎えて、鬼に金棒どころか、散弾銃を持たせたような鉄壁の構えだ。
映画は原作3話分のストーリーで構成されていて、3人の主人公たちのエピソードが交差する。まずは一晩愛した娼婦の仇を打つために、ひとり死闘を繰り広げる前科者マーヴ(ミッキー・ローク)。娼婦たちの自治区であるオールド・タウンでギャングたちと渡り合うドワイト(クライヴ・オーウェン)。代議士の変態息子から少女を守ろうとする、心臓病の刑事ハーディガン(ブルース・ウィリス)。3人がそれぞれの流儀で命を賭けた闘いに挑む。その舞台となるのが、悪徳が支配する街、〈シン・シティ〉というわけだ。主役全員が濃い演技を見せてくれるが、なかでも印象的なのは、実生活においてももはや捨てるものナシといったヤサぐれ具合のミッキー・ローク。見た目から原作のマーヴそっくりなのはもとより、その身体を張ったダーティーな復讐ぶりの凄まじさ! 娼婦を殺した冷酷無比な殺人狂、ケヴィンを演じるイライジャ・ウッドの死に際は、〈ロード・オブ・ザ・リング〉のファンでなくとも悶絶モノだ。そして、そんな強烈な個性を持った〈究極のヒーロー〉たちを引き立てるのが、白黒のコントラストを際立たせた映像だ。ミラーの画風そのままのインパクトで、登場人物たちのエモーションをスクリーンに焼き付けている。背景も原画からCGを使って画面に取り込むなど、プロダクション・デザインの充実ぶりがスタイリッシュな〈センス・オブ・ワンダー〉を生み出しているのだ。現在、早くも続編を制作中らしいが、頼まれなくても観に行きます。
bounce (C)村尾 泰郎
タワーレコード(2005年10月号掲載 (P117))
ロバート・ロドリゲス監督がフランク・ミラーのコミックを実写化。サントラにオファーされたのはジョン・デブニー、グレアム・レヴェルという、これまでロドリゲス作品を手掛けてきた2人で、監督自身も参加している。オーケストラ・サウンドをベースに、重苦しいムードがたちこめたスコアを展開。フィルム・ノワールを意識したらしいが、どこかチープな不気味さを漂わせているあたりがロドリゲスらしいところ。
bounce (C)村尾 泰郎
タワーレコード(2005年06月号掲載 (P118))
アメコミ映画化の目玉中の目玉!!
カルト・コミック作家フランク・ミラーが自身の傑作を
ロバート・ロドリゲスと、あの監督とともに映画化!!!
『SIN CITY』(2005)
サウンドトラック
音楽 ロバート・ロドリゲス+ジョン・デブニー+
グラエム・レヴェル
監督 ロバート・ロドリゲス+フランク・ミラー+
クエンティン・タランティーノ
主演(ものすごいキャスト!) ジェシカ・アルバ、
ロザリオ・ドーソン、イライジャ・ウッド、ブルース・ウィリス
ベニチオ・デル・トロ、マイケル・クラーク・ダンカン、
ジョシュ・ハートネット、マイケル・マドセン、
ブリタニー・マーフィ、クライブ・オーウェン、ミッキー・ローク、
デヴォン・アオキ、ルトガー・ハウアー
ロドリゲス、やはり、監督本人によるテーマをベースに、
グラエム・レヴェルがロック+フリー・ジャズなテイストで
たたみかける!!!、そしてデブニーは、さらにジャジーに
アレンジしてたたみかける!!! ロドリゲス映画史上最も
ハードボイルドな聴き心地なサウンド!!
(C)馬場敏裕
タワーレコード(2005/03/30)