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第二次世界大戦で爆撃されたスカラ座が再建され、1946年にトスカニーニの指揮で杮落とし公演が行われてからちょうど半世紀、1996年5月18日に旧スカラ座で行われたムーティによる記念公演ライヴ映像がリリースされました。50年前のコンサートとほぼ同じプログラムで行われた公演を丸ごと収録した映像で、イタリアの3大作曲家であるロッシーニ、ヴェルディ、プッチーニの作品が演奏されています。「ナブッコ」では、以前のムーティの演奏に見られた力強さ、激しさは陰をひそめ、戦慄、慈悲、愛情といったものを巧みに表現しています。一方「メフィストーフェレ」～プロローグは軽やかに、そして緻密な演奏を展開。また、ムーティの十八番「ウィリアム・テル」での熱狂的なアレグロ・ヴィヴァーチェには思わず息を飲むことでしょう。第2のイタリア国歌と呼ばれ、ヴェルディの葬儀においても歌われたほど有名な“行け、わが思いよ、金色の翼に乗って”も大きな興奮を呼ぶもの。
アンコールでは、ムーティが観客の方を振り返り、「この曲をトスカニーニに、スカラ座に、ミラノに、そしてイタリアに捧げます。」と告げ、大歓声に包まれてもう一回同曲を演奏。観客と演奏家が一体となった素晴らしいワンシーンに、だれしも心が温まることでしょう。
さらに特典映像では、2002～2004年の改修工事の模様がスライド写真で紹介されています。
ジャケットは、スカラ座を象徴する鮮やかなパッション・レッドをあしらった美しい仕上がり。ムーティ・ファン、スカラ座ファン必見必聴の一枚です！

タワーレコード （2009/04/08）