2001年リリース作品。「ディグ・イン」「バトルフィールド・オブ・ラヴ」等TVCMに使用されたヒット・ナンバーを収録。ボーナス・トラック収録。 (C)RS
JMD(2012/04/26)
ヴェールを捲ればそこには紛うことなきレニーズ・ロック。ナイフですっと線を引けば、じわっと血がにじみ出すような生身のナンバーが揃っている。ハード・ドライヴィンなギター・サウンドの連打は前々作『Circus』を彷佛とさせ、デジタル・レニーの残存もところどころに。また、彼ん家のクローゼットのなかを覗いた気にさせられた前作『7』であるが、今作は限りなく裸に近い姿のレニーが窓辺で咆哮する画が浮かぶ。録音エンジニアがヘンリー・ハーシュか、前作同様テリー・マニングなのか不明であるが、剥き出しのレニーを演出するミックスがここには施されている。とにかくやっちゃわなきゃ気がスマない勢いはいつも通りでも、ロック聖人のシリアスなでんぐりがえしは見られない。楽曲というコスチュームに彼の肉体が膨張してぴったり密着しているリアルさがある。過去の延長上にありながらさまざまな点で超えているアルバムだ。
bounce (C)桑原シロー
タワーレコード(2001年11月号掲載 (P82))
ヴェールを捲ればそこにはまごうことなきレニーズ・ロック。ナイフですっと線を引けば、じわっと血がにじみ出すような生身のナンバーが揃っている。ハード・ドライヴィンなギター・サウンドの連打は前々作『Circus』を彷彿とさせ、デジタル・レニーの残存もところどころに。また、彼ん家のクローゼットのなかを覗いた気にさせられた前作『7』であるが、今作は限りなく裸に近い姿のレニーが窓辺で咆哮する画が浮かぶ。録音エンジニアがヘンリー・ハーシュか、前作同様テリー・マニングなのか不明であるが、剥き出しのレニーを演出するミックスがここには施されている。とにかくやっちゃわなきゃ気がスマない勢いはいつも通りでも、ロック聖人のシリアスなでんぐりがえしは見られない。楽曲というコスチュームに彼の肉体が膨張してぴったり密着しているリアルさがある。過去の延長上にありながらさまざまな点で超えているアルバムだ。
bounce (C)桑原シロー
タワーレコード(2001年11月号掲載 (P82))