ジェイ・Z、アリシア・キーズ、ブリトニー・スピアーズ他を手掛けるプロデューサー、カニエ・ウェストのセカンド・アルバムの通常価格盤。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
ジェイミー・フォックスを迎えた“Gold Digger”、マルーン5のアダム・レヴィーンとの“Hard 'em Say”、「007」ネタの“Diamonds”など、フロアにもしっかり映えまくるトラックにカニエの温かみのあるフロウがバッチリはまった快作2ndアルバム。
タワーレコード(2009/04/08)
西欧帝国主義の象徴ともいえる〈007〉のアレをキャッチーにサンプリングしながら、アフリカはシエラレオネの状況をラップした先行シングル“Diamonds From Sierra Leone”は単なる皮肉じゃなく、ストレートな意志表明だったのだ。そんなフッド寄りの姿勢はゲームをフィーチャーした“Crack Music”にも受け継がれている。かと思えばマルーン5のアダム君を起用した“Heard 'Em Say”が煌めき、かと思えばジェイミー・フォックスにふたたびレイ様を憑依させた“Gold Digger”がドス黒く響き、かと思えばジョン・ブライオンが制作に携わった曲もあり、かと思えばヒューストンの俊英ポール・ウォールと合体してスクリューし、かと思えば……(以下略)。もちろんミリ・ベン・アリやコモンらも動員。ナードな〈Pop Bullshit〉とは真逆の、クレヴァーな瞬発力とエグいオモロさに満ちた大傑作。クマには爪と牙があることを忘れちゃいけない。
bounce (C)出嶌 孝次
タワーレコード(2005年09月号掲載 (P65))