世の中にはやっていいことと悪いことがある。殺人、傷害、強盗、誘拐、放火……、それじゃあ、貧乏人からの搾取、利権の独占、世界のアンバランスの中心にいる太ったブタどものゴージャス・ライフは?
主人公は、21世紀のベルリン在住。ロックやダンス・ミュージックを愛し、バイトで生活費を稼ぎ、たまに無茶遊びををするごくごくフツーのツレ同士。ただ1つ違うのは、彼らが巷で話題の、変身もしなけりゃフィギュアにもならない等身大のヒーロー、その名も〈エデュケーターズ〉であること。贅沢は敵だ!――醜悪なブルジョアの金万主義にほんの少しの忠告を与えるイタズラ団は、今宵も主のいない豪邸でヤンチャ三昧……。なのに、でも、あー、なんて青臭え! 幼稚な色恋&ささいな正義心で、むかしむかし68年の革命世代のブヨブヨの抜け殻を誘拐するハメに!
前半は、罪なき新世代の革命映画風ラブコメ。ところが、金持ち中年おやじが登場し、哀愁を漂わし始める後半、途端に世界はノスタルジックにボヤボヤしはじめる。ジジイいわく「オレも昔は君のように……」、青二才いわく「オレらもいずれはアンタのように……」。現れては消え、またユラユラと立ち現れるBGMには、孤高の詩人レナード・コ-エンの名曲をジェフ・バックリーがカヴァーした“Hallelujah”。超のつく歴史的楽曲を使った延々30分あまりの異化効果、反則スレスレのしつっこさに泣き笑い。ああ。青春!
bounce (C)山口 哲一
タワーレコード(2005年05月号掲載 (P105))
現代ドイツ版「トレインスポッティング」的な
感覚の選曲で聴かせる、オムニバス・サントラ快作!!
『ベルリン、僕らの革命』(2004)
サウンドトラック2枚組
監督 ハンス・ワインガルトナー
主演 ダニエル・ブリュール、ジュリア・ジェンチ
現代ベルリンでの、社会体制に反抗する若者3人の
苦悩。サントラは、デペッシュ・モード、ワン・イン・パンチ、
ルーパーなどのテクノ・ロックを中心に、プラシーボ、
フランツ・フェルディナンド、そしてレナード・コーエンなども
選曲しつつ、ベルリン新世代を盛り立てる。2枚組!!
聴き心地は、まるで「トレインスポッティング」のサントラに
出会ったときの興奮と懐かしさ。ポップ・サントラ・ファンに
広くおすすめ!!!!
(C)馬場敏裕
タワーレコード(2005/04/01)