この夏、ついに地球は滅亡する。大量殺戮兵器のせいでも、エイリアンの襲撃でもなく、銀河バイパス建設のために取り壊されるのだ! そんな素晴らしくアホな終末からスタートするのが、伝説のSF小説を映画化した「銀河ヒッチハイク・ガイド」。作者はモンティ・パイソンとも繋がりがあるコメディー・ライター、ダグラス・アダムスだ。
とにかく、オープニングの〈地球で2番目の知性体〉のイルカ(人類は3番目)が地球に別れを告げる歌(さようなら人類、お魚をありがとう~♪)は、パイソニアンには心躍るナンバーだし、奇跡的に生き残った英国人、アーサー・デントを待ち受けるのは限りなく迷惑な冒険ばかり。銀河一不快な種族、ヴォゴン族に無理矢理ヒドイ詩を朗読されたり、ふたつの顔を持つ銀河系大統領に拾われて伝説の惑星を探す旅に巻き込まれたり。
そんなアーサーと行動を共にする鬱病のロボット、マーヴィン(原作のファンであるトム・ヨークが彼に歌を捧げたこともある)や銀河系最大のベストセラー、〈銀河ヒッチハイク・ガイド〉編集人のフォード(モス・デフが良い味! 良い表情!)も大活躍。クライマックスでは〈惑星製造マシーン〉も登場して、SF映画的スペクタクルもたっぷり味わえる。スタイリッシュでありながらもユルい笑いが満載! しかも〈生命、宇宙、そのすべてに対する究極の答え〉までズバリわかるわけで、観ないわけにはいかないでしょ、これ。
bounce (C)村尾 泰郎
タワーレコード(2005年09月号掲載 (P109))
イギリス人作家ダグラス・アダムスによる壮大なおバカSFアドヴェンチャーの人気シリーズが初映画化!(デヴァイン・コメディーの!)ジョヴィ・タルボットが手掛けるユニークで、ちょっと胡散臭い楽曲の合間に見え隠れするスケール感にワクワクしつつ、映画本編ではどこで流れるの?的なクールなソウル・トラックもあり。相方ニール・ハノンによる主題歌もグレイト。ここまで聴かせてくれるショウマンシップに感涙です。
bounce (C)入江 玲子
タワーレコード(2005年07月号掲載 (P116))
『銀河ヒッチハイク・ガイド』(2005)
サウンドトラック
音楽 ジョビイ・タルボット
監督 ガース・ジェニングス
主演 マーティン・フリーマン、サム・ジェニングス、
モス・デフ
ダグラス・アダムスのカルト・パロディSFがなんと映画化!!
音楽は、あのディヴァイン・コメディ(ニール・ハノンとのラウンジ・
ポップ・ユニット)での活動から、BBCの仕事も引き受け、
なんとマイケル・ナイマンと共演歴もあるという、ジョビイ・
タルボット。コミカルで、スケール大きなサウンドも作れつつ、
基本的にポップなところが、まるで日本のアニメ・サントラの
かわいらしさを思わせて、これはユニーク。
これは、ちょっと楽しみな才能の登場です。
主題歌は、その相棒、ニール・ハノンが引き受け!!
(C)馬場敏裕
タワーレコード(2005/04/27)