アムラン待望の新作はスペインの大家アルベニスの情熱溢れる作品集！
前作アイヴズ、バーバーに続くアムラン待望の新作は、19世紀スペインで活躍し、スペインの音楽史上で最も重要な作曲家の1人と言われるイサーク・アルベニスの後期ピアノ作品集！アルベニスの前期作品はリストの影響を受けた技巧的で速いパッセージを持った作品が中心でしたが、後期の作品ではそこにスペインの民族音楽を取り入れるなど民族色が色濃くなっています。アルベニス自身も超絶技巧を得意としたピアニストであり、そのためかピアノ作品には高度な技巧を必要とするものが多い印象です。本作では、やはり代表作である「イベリア」全曲が大注目！1906年から1909年にかけて4巻に分けて出版された「イベリア」は、極めて複雑なピアノ技法、アルベニスによる自由で大胆な和声法を用いて作曲された超難曲。また未完であった「ナバーラ」B.49は、通常245小節目以降をデオダ・ド・セラヴィックが補筆完成させた版が用いられることがほとんどですが、ここではウィリアム・ボルコムによる補筆完成版を収録しているという点も興味深いです。
これまでにリスト、ゴドフスキー、ショスタコーヴィチ、アイヴズ、そしてカプースチンなど数多くのタイトルでヴィルトゥオーソとしての実力を如何なく発揮してきたアムランが挑むアルベニス。超絶技巧を得意としていたアルベニスが生み出したピアノ作品を同じく超絶技巧を得意とするアムランが繰り広げるスペイン音楽。要注目の超強力タイトルの登場です！ちなみにアムランは、2005年9月に公演が決定。9月11日のプログラムでは、この「イベリア全曲」も登場。

タワーレコード （2009/04/08）