前作「Black on Both Sides」が相変わらずの高セールスを記録し、その存在&実力のほどをあらためて示したMos Def。最近ではTV、映画はもちろんブロードウェイにまで登場しさらにマルチな活動でそのタレント性を存分に発揮している彼が、実に5年ぶりのソロ・アルバムを発表!プロデューサーはKayne WestとWarryn Campbell。リード・シングル『Sex, Love, and Money』はスカスカのブレイクビーツにフルートやライムを乗せていった、ブラック・ムーヴィーの緊張感を想い起こさせる、実にこの人らしいオルタナティヴなトラック。アルバム全体も当然の充実作に仕上がっています!
タワーレコード(2009/04/08)
99年のソロ・デビュー以来、5年ぶりとなるセカンド・アルバムをリリースしたモス・デフ。いきなり耳に飛び込んでくるディストーション・ギターの唸りに面食らえど、彼のマルチな才覚を思えば、このロックで、ソウルで、ファンクで、ブルースな、アクの強い黒々サウンドにも納得がいく。メインストリーム寄りだった盟友タリブ・クウェリの近作『The Beautiful Struggle』とは対極にある、まさしく〈オルタナティヴ〉なヒップホップを展開しています。カニエ・ウェスト、ラファエル・サディークらによるトラックの上で際立つラップ、はたまたジェイ・Zやマーヴィン・ゲイをネタ使いしたストリート感ある楽曲で魅せるフロウはヒップホップ・ファンの頭を頷かせること必至! 恐らく好き嫌いが分かれる一枚ですが、溢れ出るアイデアやセンスを余すところなく落とし込んだであろう懐の深い音楽性が格別におもしろいのは間違いありません。
bounce (C)池谷 昌之
タワーレコード(2004年12月号掲載 (P69))