人種もジャンルも超えたヒップ・ホップ・グループ、ブラック・アイド・ピーズ、2005年発表の通算4枚目のアルバム。ジェイムズ・ブラウン、スティング他の大物ゲストをフィーチャーし、初登場で全米2位を記録。「ドント・ファンク・ウィズ・マイ・ハート」「マイ・ハンプス」他を収録。 (C)RS
JMD(2010/06/14)
ウィル・アイ・アムいわく〈ヒップホップ版ボリウッド〉という4作目。そういえばインドでも“Where Is The Love”や“Hey Mama”はよくかかってたなぁ……なんてのは余談としても、事実これらの世界的なヒットは彼らの活動をネクスト・レヴェルへと引き上げたわけで、今作もあらゆるお楽しみが凝縮されたワールド・スタンダードな仕上がりだ。冒頭の“Pump It”から映画「パルプ・フィクション」でお馴染みのディック・デイル“Misirlou”を敷いてみせ、その後もJB、ジョン・レジェンド、スティング、ジャスティン・ティンバーレイクなどがボリウッド的な豪華絢爛さで登場。ダンスホール・スタイルの乗りこなし方だって〈導入〉なんてレヴェルじゃない。彼らの脳内音楽地図をそのまま形にしたような強引さはあるが、それが持ち前のポップさと相まって類を見ない娯楽作品となっているのも嬉しい。あらゆる食いしん坊を喜ばせる満腹盤でしょう。
bounce (C)大石 始
タワーレコード(2005年06月号掲載 (P75))