【ジェイ・グレイドンのプロデュースにより最大のヒットとなった名作。ジャズ・ヴォーカル・ファンのみならず、AORファンにも注目の豪華メンバーが参加!】
大ヒットした『Extensions』に続き、ジェイ・グレイドンがプロデュースした80年の作品。前作同様、最高のコーラスワークと、都会的でポップな音作りが施された作品だ。構成は、前半(つまりかつてのA面)がポップ・サイド、後半がジャズ・サイドと「一粒で二度おいしい」作りになっている。まずはポップ・サイドに収録で、彼ら最大のヒットシングルとなった「Boy From New York City」を聴いてみよう。65年にR&Bグループ、アドリブスがヒットさせたこのドゥー・ワップ・ソングを、マントラ流にとびきり楽しいアレンジで聴かせる名曲だ。「Spies In The Night」は、「007のテーマ」のパロディのような曲を、前作の「トワイライト・ゾーン」のような未来的アレンジで演奏していて、実にユニーク。「Smile Again」は、メンバーのアランが歌詞を担当し、プロデューサーのジェイ・グレイドンがエアプレイでの盟友、デヴィッド・フォスターと組んで作曲したAOR調のバラードで、都会的な響きに満ちた一曲。ジャズ・サイドでは、名手スティーヴ・ガッドのドラムとスキャットでかけ合いする「Kafka」が実にスリリング。そして、最終曲「Nightingale Sang In Berkeley Square」ででは、彼らのキャリアの中でも最高に美しいアカペラを聴かせる。ジェイ・グレイドンとのコラボレーションは本作でより洗練され、彼らの多面的な魅力を引き出すのに見事成功している。これまた『Extensions』に勝るとも劣らない名作だ。
タワーレコード(2009/04/08)