たとえばキャロル・キングがかつて在籍したシティーのような佇まいと言いますか……小谷美紗子を中心として、ギターに田渕ひさ子（bloodthirsty butchers）、ベースに二宮友和（イースタンユース）、キーボードに池田貴史（SUPER BUTTER DOG／100s）、ドラムスに玉田豊夢（100s）が集ったスペシャル・バンドによるカヴァー・ミニ・アルバム。ニコ“Som-ewhere There's A Feather”やビル・ウィザース“Kissing My Love”、荒井由実“ひこうき雲”などが、初々しくも最強なバンド・アンサンブルをとおして演奏されるだけで無上の歓びなわけです。ファンキーな曲調においてもブレない二宮のベース、どんなアレンジであろうと唯我独尊ぶりを発揮する田渕のギター・プレイといった新たな発見もありながら、それらのメンバーを魅了してやまない小谷の豊かな歌声に耳を奪われるはず。絶対。
bounce (C)内田 暁男